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てんのみかく / ゆう
GO!GO!7188のギター/メインヴォーカルの中島優美こと、ゆうの1stソロアルバム。
GO!GO!自体独特なメロディと不思議な世界観の詩の個性的なバンドなのに、
音に関しては更に個性的な世界観を醸し出し、キャッチーだけど不思議なメロディにメロメロです。
GO!GO!では歌詞はアッコが書いていて不思議な詩もちらほらありますが、
こちらはソロなのでもちろんゆうが全曲詩を手がけていて、そのせいか分からんけどGO!GO!よりは詩が分かりやすいです。
何度聴いても捨て曲なんてものは確認できません。
ソロアルバムのためかフューチャーされておらず最近までこのアルバムの存在を知らなかったんですが、
今まで聴いてなかったことをホントに悔やまれます。
この最高のアルバムを聴いたおかげで、J-POPのアルバムの探索をやめようかマジで考えたりしました。
GO!GO!7188のブレインである中島優美のソロです。
個人的にGO!GO!よりとっつきにくいメロかなというのが最初聞いた感想でした。
かなり深いというかダークな面がよく見られる印象、一発キラーチューンというよりはじわじわきいてくる感じです。
「終末」と「胡麻擂り」と「葉月」が◎
おまけのDVDの映像もかなり独特の世界観を示しています。
某所で上のカズチンさんのお勧めで知った、2004年発表の作品。
カズチンさん、素晴らしい出会いをありがとうございます。
私は名前のイメージから、GO!GO!7188は軽めのメロコア、もしくはガールポップをやっている
バンドという印象を勝手に抱いていたんですが…いや、これは全然違いますね。
今まで勝手なイメージで手を出さなかった事を謝らなければならないかもしれません。
捨て曲無しどころか、入ってる曲がことごとく超名曲か名曲レベルなんですが…
曲的には、ジャジー、オリエンタル、昭和歌謡風、プログレ、アラビアン(?)など様々な
要素を取り入れたちょっと前衛的なポップス/ロックという感じでしょうか。
使われている楽器もストリングスやピアノを始め、三味線、アコーディオンなどと多彩。
決してハッピーな音世界ではなく、曲によっては頽廃的とすら言えるくらいの情念の
感じられる音なのが私的にすっごくツボです。しかしこれだけの音要素を詰め込んで
おきながら破綻が無いどころか、統一された世界観を確立しているのは凄いですね…。
V系で例えると一人でcali≠gariを成立させちゃってる感じでしょうか。マジで脱帽です。
ヴォーカルは結構ねっとりとした情念を込めて歌うタイプで、時折コケティッシュさをも
感じさせます。でも時々見せる狂的とも言えるくらいの情念は少し怖くもあったり。
怨念すら感じる、と評価する人もいましたが、確かに頷けますね。
さて、私は「万人向け」という単語には大きく分けて二つの意味があって、一つは誰からも
好かれるような、悪く言えば棘の無い音で、もう一つは世界観の濃さやインパクトの強さ故に
誰が聴いたとしても問答無用で引き込んでしまうパワーのある音。
このアルバムの世界観は、後者の意味でなら「万人向け」と言えるかもしれません。
確かにヴォーカルやアレンジにはエキセントリックな面もありますが、ファルセットや
コブシなどで更にビビッドさを増した独特のメロディは、決してリスナーを突き放していません。
しかしこういうの聴いちゃうとJ-POPはレベルが低いとか口が裂けても言えなくなりますね…。
そう言う人は、こういう良質なアーティストを探そうとしない怠慢な人だと思った方がいいです。
って、人から勧められるまで知らなかった私が言っていい台詞じゃないですね(笑)
ともかくJ-POP万歳!!