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666 INTERNATIONAL / DODHEIMSGARD
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99年発表の、タイトルが素晴らし過ぎる3rd。一応断っておくと、私はこのアルバムしか聴いた事がない。

ZYKLON の1st、LIMBONIC ART、ANAAL NATHRAKH等、デジタル/インダルトリアル要素を取り込んだ「サイバー・ブラック・メタル」はそこそこあると思うが、このアルバムはそれらと一緒にすると痛い目に遭う。最早「サイバー」などという形容詞を付ければ安心出来る音楽ではない。個人的な事を言わせてもらえば、CDを聴いている間中「何をもってブラック・メタルとするのか」という命題が終始頭から離れなかった。

私が三日三晩、暇があればこのアルバムに付き合って、ついに親近感が持てたきっかけは、意外にもラスト・トラック「COMPLETION」だった。何故意外かと言うと、ピアノ・インストを除けば、この曲がアルバム中で最もブラック・メタルらしくないからだ。完全に、ブラック・メタル風「アヴァンギャルド・インダストリアル・ミュージック」になっていて、これはつまり、インダストリアル・バンドがブラック・メタルのリミックスをしたら原型留めないほどぶっ壊れた、みたいな曲だと気付いた。

そう、そういう音楽性のアルバムなんですよ。
だから、このアルバムのカテゴライズは一筋縄ではいかないっていうか無理なんですが、逆に「そういうもの」として捉えると、こんなに面白いブラック・メタルはない。あらゆる要素があらゆる方向に全力で崩壊してます。が、ピアノ・インストはショパンみたいという意味不明さ。

私はこのアルバムを「ブラック・メタル」の中に入れなければならないと思うんですよ。こういったアヴァンギャルドな方向も余裕で包含出来るほど、ブラック・メタルという世界は広がりがあるのだと思いたいので(7年前のアルバムにこんな事言っても遅いけど)。
ブラック・メタルの可能性の極北を見てみたい方は是非購入して頂きたいと思うし、そういう人が多くいて欲しいと思う。

メンバーは、Aldrahn(Vo)、Mr.Fixit(Victonik。多分Gとか)、Apollyon(多分Bとか)、Czral(Carl- Michael。多分Drとか)、Magic Logic(Svein。多分デジタル関係とKey)ということで、当時のノルウェー・ブラック界における守護神揃い踏み。
mokusatu 2006年6月1日(木)2時1分

このバンド、昔は真っ当なブラックをやってたらしいですが…
ここで聞けるのは、アヴァンギャルド方向に行き過ぎたサイバーブラックって感じの曲。
これに比べればABORYM、ましてやZYKLONなんて全然まともです(笑)。

一応人間の速さの感覚の限界に挑戦するくらいの速いリズム(←ごく一部だけど)、ノイジーだったり
ヘヴィだったりするリフ、アトモスフェリックなキーボードなどブラックメタルの要素が
そこかしこに取り入れられてはいるんですが、リズムはなんかダンスミュージックとか
ブラックどころかメタルとすら関係無いところから持ってきたような印象ですし、上記の
ブラックの要素も一旦破壊して再構築してから曲に取り入れたような感じで、最早「一筋縄では
いかない」どころではありません。曲中や曲間で挿入される綺麗なピアノのフレーズも、
単純に美しいと言うより、このサウンドの中ではやけに不思議なものに聴こえます。
アヴァンギャルドメタルが好きな人には勿論お勧め出来る音楽性だと思いますが、
「ION STORM」「SONAR BLISS」辺りは普通にエクストリームな音楽好きなら気に入るくらい
かっこよく、完成度も高いのでその辺りを聴いて慣らしてから本編を聴くのもいいかも。
あの1曲目は、結構「…?」と思う人が多そうな気がします(笑)。
ただ、こういう音楽を求めて聴いたにも関わらず、mokusatuさんのレビューを読んで
聴きなおすまで、あまり良いと感じなかったんですよね…。

その理由がヴォーカル。AldrahnとApollyonという、ブラックではかなり有名な人が
しているのに、何故かここで聴けるのは間延びしたような緊張感の無い、がなりと
喋りの中間のような声…。ApollyonはCADAVAR INCで聴いた時はその狂犬じみた声に
強く惹かれたのですが…。これも「ブラックメタルの様式の破壊」の一環かもしれませんが、
個人的には無理…。正直、音の構成の面白さに魅了されつつある今ですら、ヴォーカルの
声を聴くのが辛くて曲の再生を途中で止めてしまうことがしばしば。
…でも、ある意味ではそれだけ不快感を与えられる優れた声って事なのかなぁ…。
Usher-to-the-ETHER 2006年7月15日(土)22時58分

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