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SOULSIDE JOURNEY / DARKTHRONE
90年発表の、誰にも「記念すべき」と言ってもらえない1stアルバム。
正直、「ブラック・メタルの必聴盤」と言われるほどの2nd、3rdがどうにも良いと思えなかったので、ここから順番に聴いていって「ブラック・メタルの何たるかを一から勉強しなおすんだ」と思っていたはずなのに、何故今、私の部屋に参考資料としてOBITUARYの「CAUSE OF DEATH」が流れているんでしょうか。
レビューを書く為に似た音源を引っ張り出してみての比較を書き込んでいる方はされると思うんですが、私が真っ先に引っ張り出したCDは、VITAL REMAINSの1st「LET US PREY」でした。
VITAL REMAINSは、DARKTHRONEから関連付けをいくら辿り続けても辿り付かない気がするUS産デス・メタル・バンド、だと思っていたら、なんとどちらも当時Peaceville所属、発売年にも大した差がない。
加えて、デス・メタルにしてはスピードにこだわらず、ミドルテンポでの頻繁なリフ展開に不吉な旋律が踊り、ブルータリティよりムードが重視されているという楽曲の印象が同じで、どちらも典型的デス・メタルではないところが興味深いです。さらに例えるなら、スピードとメロディをなくしたAT THE GATESの1stとも言えます(これもPeaceville)・・・とにかく、そういう場所にいる音だと思います。SEもホラーぽくて怖い。
で、2ndを1stと比較すると、関連性がなにもないわけじゃなく、むしろ音楽性は延長線上にある。ファストパートが加味されたくらいで。
決定的に違うのは、音質。
2ndの、歪で邪悪な音像(悪く言えばチープ)と、コープスペイントによる得体の知れない恐怖感こそが、ノルウェジアン・ブラックの始まりなのだろう。
まだダークスローンがテクニカル・デスバンドだった頃の作品。
皆さん知っての通り2ndから真性ブラックに路線変更。
バンドの歴史を知る上で重要な1枚。