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PARSIFAL / I POOH
イタリアの場合、普通のポップスでも超人的な喉と声量の歌い手がド迫力で歌っていたりするので、最初はずいぶんとソフトな歌と楽曲に、物足りなさを感じました。
『パルシファル』というタイトルから、子供のころに読んだ聖杯伝説や円卓の騎士の物語を想像し、ドラマティックなシンフォ・プログレを期待してしまったせいもあります。
(1)〜(8)曲目は、ほとんどロックしていないので、メタル耳には厳しいものがあります。ただ、こういう音楽なんだと承知した上で聴き直すと、ロマンティックで暖かいポップ・ソングの数々を、しみじみ楽しむことが出来ました。
大仰なプログレッシヴ・ロックを味わうことが出来るのは、ラストのタイトル曲だけなのですが、しかしこの1曲だけでも十分満足させてくれます。
特に曲後半の、オーケストラと一緒に、溜めて溜めて盛り上がるところは、ここだけ別のバンドかと思うほどに圧巻です。