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TIDES OF AWAKENING / TYRANNY
フィンランド産真性フュネラルドゥーム。
目も当てられんくらい絶望のどん底、ドロドロズルズルの葬式。
葬式というよりも、自分が埋葬されているかのような夢も希望もナイ真性暗黒世界。
メロディなど感じさせず、ロングトーンで延々と苦行が続くという非常に敷居の高いマニア向けドゥーム。
メランコリックな感じなど皆無、重低音が延々と響き渡り死の世界にイザナう。
悪魔のような分厚い唸り声、それが深めの残響音で多重に響き合う様が見事。
激重なリズム隊と単音のギター、奥行きを感じさせるSEなど、好きモノにはたまらん。
サタニックな感触と、濃厚な絶望感は、過去に出会った暗黒葬式サウンドの中でも屈指。
空間系のエフェクトがツボで、個々の音が絡み合った残響音を超スローで楽しむようなアンビエント的魅力が大きく、旋律的なパッセージがナイにも関わらず10分超えの楽曲の中で様々な様相を見せるから飽きがこない。
(※フュネラルドゥームファン以外は退屈以外のナニモノでもないだろうが)
暗黒の中にメランコリックさを取り入れて味付けするような小技を使わない潔さと真性さがあり、それでいて奥深い音楽性を感じさせるところがこの作品の凄いトコロだと思う。
恐るべしフィンランド。