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NO MAN'S LAND / VICTOR PERAINO'S KINGDOM COME
バンド名の「KINGDOM COME」とくれば、70年代ファンの頭にパッと浮かぶはアーサー・ブラウン。
そう、あの傑作3rdでサウンドの要となった鍵盤奏者ヴィクター氏の解散後に組んだバンドです。
骨太、筋肉質のギター、ベース、ドラムのトリオ。それを分厚くうねるシンセ、メロトロンなどが包み込むスペーシーなヘヴィロックの名盤。
これらの要素を見るに「さぞかし濃ゆいものだろうなあ」と思われるかもしれません。
確かにメジャーバンドの聴きやすい音に慣れている人なら、気分が悪くなるほどに楽器の音が重厚です。
でも何故か延々と聴けてしまうのは、そのメロディの良さのため。
そのヘヴィな音質にも関わらず、目指しているのは叙情的なものであり、時折挟まれる爽やかなメロディ。
爽やかといっても「暖かさ」ではなく「涼しい」といったイメージ。
ジャケのSF絵から伝わってくるような宇宙の白い光。
こんな音めったに見つかりませんよ。