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NORTHWIND / FALCONER
キターーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!
と某有名番組のような叫びをあげたくなるほどの完全復活です。
なぜかってそりゃーあの、マティアスさんの復活ですから!!!
と思いきや、それだけでなくあの初期の疾走感まできたーー!!!
まさに自分はFALCONERに望んでいた形がここにあります。
疾走曲も約半分(これって今までで最高の数だと思う・・・)
まさに最高傑作といっても過言ではない作品です。
自分的に必殺曲は⑦これは悶絶ものでしょう・・・
というかバランス的には疾走→ミドルの繰り返しですが、14曲という
かなーり盛りだくさんの内容ながらあっという間に聞き終わってました。
多分まだ輸入版しかでてないと思いますが、ボーナスディスクも付き(
まだ聞いてませんが)かなりお得な内容です。
1stや2nd好きな人にはかなり受け入れられるはずです!!
ちょっとだけ残念なのは1stの①や⑤のような神曲がないことですねー
でも佳曲ぞろいの超名盤には間違いないでしょう。
あと個人的に今までと若干違うと思ったのはGtの扇情力急上昇してるんじゃ
ないかなーってとこですね。このバンドどっちかっていうとメロディーに耳
がいくんすが、今回はGtにも結構耳がいってるんで自分的には演奏力のアップ
も聞いてほしいなーって思います。
帰ってきた漢達の勇士の戦歌に注目です。
両手を広げて、涙ぐむ瞳を隠して笑顔で言いたい。
「おかえり!!」
もし1stにマティアスが参加してなかったら、もしMITHOTYNが解散してなかったら、もしステファン・ヴァイナーホールが行きつけのレコード屋のおっちゃんにヴォーカリストの相談をしてなかったら、そしてもし、そのレコード屋のおっちゃんの息子がマティアスじゃなかったら、俺はこの素晴らしいバンド、FALCONERとは出逢えていたとしても、ここまで好きになっていたかはわかりません。
そんな彼、一時は本業であるミュージカル俳優に専念したい、だからツアーには出れない、という理由でバンドを離れていましたが(今はどうなんだろ?まだ本業は俳優?バンドに専念?両方こなす?)、前作製作終了後にステファンが「今のFALCONERは何かが違う…」と感じ、マティアスを呼び戻しました。あの声が還ってきたんです!!こりゃ彼を、そして新体制のバンドを「おかえり!!」と迎え入れるしかないじゃないですか!!
そんなこんなで、マティアス・ブラッド復帰の本作(5th)はステファン曰く、「多くのものが還ってきてるよ」とのこと。それはマテォアスのことでもあり、前作では希薄になった感のあったFALCONER印のトラッド・メロディのことでもある。
実際、ステファン・ヴァイナーホールのメロディとマティアス・ブラッドの声でしか創造出来ない世界が、1曲目のタイトル・トラックから、それこそプレイヤーの再生ボタンを押した直後から堪能出来ます!やはりこのメロディにはこの声ですよ!!
3rdと4thでヴォーカリストだったクリストファー・ヨーベルは典型的メタル・シンガーだったので、FALCONERの世界観はそのままだった3rdでは曲にマッチしていない部分も見受けられ、4thでは違和感はあまりなかったものの、それは曲自体にトラッド色の薄まったものが多くなってのことだった。そこにステファンは"違い"を感じていたんでしょう。事実、バンドのホームページのインタヴューで彼は「あれは俺たちの真実の音楽ではなかった」的なことを言っていた(と思います。原文は勿論英文なのでニュアンスの違い等はご容赦のほどを…)。
しかし、⑨『FAIRYLAND AND FANFARE』のサビや前作の『THE ASSAILANT』のリフを継承しパワー/スピード・メタルのエキスをちょっと注入したような⑪『BLINDED』、リフにこれまた前作の『RETURN』的なノリも含んだ⑫『DELUSION』の一部などを聴くと前作も決して消し去られた無駄な過去にはならず、上手く消化していると思います。
そういった点も含め、曲のヴァリエーションも前作並み。疾走曲に関しては"序盤疾走、サビはミドル"というものが多く、終盤はその手の展開にちょっと飽きてしまうコトもなくはないんですが、それを吹き飛ばしてくれるメロディの良さとマティアスの声の説得力!!
また、前作にはなかったバラードの⑦『LONG GONE BY』も上質のメロディとマティアスのマイルドな哀愁ヴォイスでアルバムの中盤に美しい"泣き"のポイントを生み出してくれてます。
あと、アルバム通してのメロディの哀愁度はこれまでで1番高いですね。
前作から参加のギタリスト、ジミー・ヘドルンド(日本語表記すると多分こうなる。元はJimmy Hedlund)の超絶テクは更に凄みを増し、ザック・ワイルドばりの強烈ヴィブラートも健在!!テクもセンスも超一級の彼はもっともっと注目されて然るべき存在だと思います!!
また、輸入盤リミテッド・エディションのボーナスCDにはスウェーデンのトラッド・ソングのカヴァー4曲(勿論全曲スウェーデン語)と、エンハンスドでアルバム製作時のドキュメンタリー(最初はDVDの予定だったのに…。わざわざパソコンで見なきゃいかんのはちょっとメンドイ…)が入っています。
カヴァーの4曲中3曲はいつものゆったりとした仕上がりなんですが、1曲『RIDOM, RIDOM』だけ"トラッドまんまな疾走曲"です。これはちょっとしたオススメ!
ドキュメンタリーは、まぁ普通。(笑)ただ、動いてるマティアスが見れたことと、3rdに参加していたベーシスト、ピーター・ヨハンソンが仲睦まじく現メンバーと戯れている姿を見ることが出来たのが好印象。ステファンの独裁バンドじゃないって確認できて嬉しい。(笑)
個人的に3rd以外は全部好きなんで、「本作こそが最高傑作!!」と言い切れないんだけど、いつ最高傑作と呼ばれてもおかしくないクオリティのアルバムです!(ま、スピード・チューンばかりを聴きたい人は1stを推すんだろうけど。俺もそういった意味で1stは大好きですが/笑)
マティアスの声が好きな人は絶対聴いてね!勿論、そうでない人も、もしトラッドな哀愁メロディが好きなら是非!!