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MORT / BLUT AUS NORD
2006年発表の5th。
いきなりですが、これは凄まじい作品だと思います。
このバンドの作品は、今までに3rdと05年発表のミニを聴いてましたが、化けましたね…。
路線としては前作ミニの暗黒アンビエントみたいな音楽とブラックメタルの折衷というか、
前作ミニの2曲目でも聴かれた、怨霊の呻き声チックなギターの音をフィーチャーした
基本スロー〜ミディアムで進行していくブラックメタルという感じです。
…最も、これをブラックの範疇に入れていいのかちょっと疑問の残る音楽性ではありますが。
今作で素晴らしいのは前述したようにギターの音。
音響的にかなり加工された音で、ちょっとサックスのような管楽器みたいな音色に聴こえる事も
あったり。よくクラシックとかで「死」を表現するのにブラスを使ってダークなイメージを
喚起させたりしますが、個人的にはそれに近い表現方法だと思いました。前作の2曲目よりも
その音色がふんだんに使われていて、曲中ひっきりなしに鳴り響いていてかなり鬱な雰囲気。
低音のディストーションもちゃんと効いてますが、そっちも普通のバンドと比べると不気味な音。
ヴォーカルも入ってますが、音の奥でうめいている感じであまり前には出てきません。
やはり音全体で鬱だったり恐怖感だったりを表現する作風だと思います。
個人的には、鬱度だったらBURZUMやXASTHURをも凌ぐ作品だと思います。
CDをセットして流れてきた音に軽く感動してしまいましたもん(笑)
こんな作品に出会えたことが嬉しくて、スピーカーからは疫病のような不幸をそのまま形に
したかのような音が流れているのに、ちょっと嬉しい気分になってました(笑)
ともかく鬱ブラックで実験的な作風が好きならばこれは絶対に買った方がいいです。お勧め!
おめでとうございます。傑作、というか完成形じゃないですか。
前EP「THEMATIC〜」の拡散した視野は悪くも良くもありましたけど、今作は正反対に、自分達の独自性に焦点を絞った形で、その他のアンビエント/スーサイド/暗鬱系ブラックの中でも孤高の異形性を顕示していると思います。
端的に言って、これはメタルではない、と言えます。
メタルとして聴くと、ボーカルラインがありません。リフがありません。メロディがありません。ドラムパターンがありません。楽曲構成がありません。当然、曲毎の差異がありません(曲名もない)。恐ろしく単調でつまらない、「もや」みたいなアルバムです。
けれども、これはブラック・メタルと申せましょう。
つまりそれだけ、メタルの概念が完全に瓦解するぎりぎり、崩壊するぎりぎり、もう少し形が崩れると別の音楽(ただのダーク/インダストリアル・アンビエント)になってしまという、非常に危うい、絶妙な場所に立っています。本当、瀬戸際です。境界例です。メタルとして捉えると、あらゆるパートが気を狂わせる為に存在しています。ギターとかドラムとかパターンとして追おうとするとホンマヤバイです。頭がおかしくなります。
トレモロ・リフもマシン・ブラストも完全消滅、ブラック・メタルとしても随分辺境の音ですけど、暗鬱ブラックやってBURZUMの影が見えないというのは偉業ではないでしょうか。さらに、驚愕のノーマル・ボーカルによる味付けが、このバンドの将来を明るく照らしております(なんて感動的なんだ!!)。プログレを経由して世界に羽ばたいて下さい。
未だにバンド名は読めませんけども。
皆さんの言われてる通りなので長くは書きませんが、
これはブラックとして初めて聴くと善くも悪くも意表を突かれるド暗黒な作品です。
極端を徹底する路線が好きな方は絶対気に入りますよ。笑ってしまいます。
ヘビーローテーションすると本当に気が滅入りそう。する気も起きません。
この作品は、鬱系音楽が好きな人が聴いても好き嫌い分かれると思います。
まぁ、正確に言うと「好きか別に」ってことになると思いますが。
mokusatuさんがおっしゃる通り「もや」みたいな作品なんですが、
私個人としては鬱さを感じないんです。
たしかに初めから最後まで不協和音の連続だし、暗いです。
初心者の方が聴いたら本当に精神がまいってしまいそうな音なのですが・・・
このバンドを聴いてみようと思う方って少なくとも何かしらの鬱系バンドを聴いて、
多少なり免疫、抵抗のある人だと思うんです。
そうなるとこれはどうなのか・・・
それでも気に入る方は沢山いらっしゃるだろうし。
でも私個人の意見としては、
・全曲同じような曲なので単純に飽きる
・ヴォーカルが意外と普通
・鬱系ブラックというより恐怖映画のバックミュージックみたい
・曲調があまり暗く感じない
てな感じでした。
と、これは物凄く個人的な感想なので鵜呑みにしないで下さいね;;
上の方がおっしゃっていることも、全くその通りなんですから。
5thアルバムです。
以前の路線から順当に進化してきて、ある意味ひとつの完成形態ですかね。
曲の区別があまりつかないので、アルバムそのものを「MoRT」という1曲として聴いています。
もはや、Black Metalとも言えない病んだ音・・・というより世界です。
安易に手を出すと火傷しますのでご注意。
その前に理解のない方が聴いてもおもしろくないと思うので;
寝る時にたまーに聴きます。