CDタイトル↓をクリックするとチェックリストに入ります。
発言者の名前をクリックすると、その人の他のCDレビューが読めます。
(旧形式-更新停止)
TERMINAL TERROR / HOLY MOSES
バンドのグレードアップに大きく貢献したウリ・カッシュが脱退し、何だかアンディ&ザビーネのWクラッセンによる
スラッシュ・メタル・プロジェクトと化した感のある(グループショットにも2人の姿しかない)'91年発表の5thアルバム。
とは言え、出来の方は相変わらず強力だ。ウリ・カッシュ離脱の影響か、ダイナミックな曲展開は
それほど聴かれなくなったものの、直線的な楽曲からは前作で目立ったパンク色が一掃され、
再び、曲調が王道ジャーマン・スラッシュ・メタルのスタイルで統一されているのが、本作の大きなポイント。
頭1つ抜きん出た楽曲が見当たらないので、聴き始めこそ地味な印象だが、総合点では前作を
上回っているのではないだろうか。個人的には、OPを飾るお約束のスピード・チューン②、
メロディックなインスト・パートを持つ③、ソプラノ声を導入して荘厳な雰囲気を演出する⑧なんかがお薦め。
ザビーネ姐御のVoも凶暴性に一層拍車が掛かった印象で、今回はデス声に片足(両足?)を
突っ込んだかのような咆哮を披露。最早、この声を聴いて「実は女性Vo」と言われても誰も信じまいて。
最初っからつかみ満点のアルバムです。イントロが終わって1曲目Nothing for my mum出だし部分の咆吼を聴いただけで血湧き肉躍ります。スラッシュはこうでなきゃ、というファンの期待通りのことをやってくれてます。これまでのアルバムはスピードとひたすらリフで押すタイプの曲が多いのですが、このアルバムはメロも光っていて言うことなし。
あえて言えば、このアルバムを聴かずしてスラッシュ・ファンを名乗るなかれ、ですね。
それにしてもー、スラッシュドミネイションでもエクストリーム・ドージョーでも何でもいいから日本に呼んでくれー。