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ROM 5:12 / MARDUK
MARDUK待望の新作、10thです。
私はスウェーデン盤を買いました。
前作のPlague Angelはどちらかというと勢い重視でしたが、今回は邪悪さ、雰囲気重視です。
1曲目がスローテンポな曲で、遅い曲と速い曲が交互にくる感じです。ですのでMARDUKに速さのみを求めてる人は面食らうかもしれませんが、速い曲は相変わらずの凄まじさを誇っています。Emil氏最後の参加作なだけあって、かなりぶっ飛んでますね。
もちろん速い曲だけでなく、遅い曲も良く、邪悪度がかなり凄いです。
ちなみにEmilが叩いてるのは、#1,2,4,6,8,10で、#3,7,9はJ.Gustafssという人が叩いてるようです。
音質は前作よりも良くなり、前作では引込んでたヴォーカルがちゃんと前に出てきてるのが嬉しいです。
Mortuus氏、かなりキてます。
他にもSEが増えてるので、Mortuus加入の影響がよりでた感じです。
また、#2では元MARDUK、現Dimmension ZeroのJoakim氏が参加していますが、ただのゲストボーカルって感じではないのが興味深いです。
#7ではPRIMORDIALというバンドのヴォーカル、Alan氏が参加してるようです。
この人のことはあまり知らないのですが、なかなか良い歌声(普通声)を披露してくれています
Mardukファンは勿論のこと、邪悪ブラックを求めてる人も是非聴いてほしい作品。
国内盤も出てますが、私も輸入盤を購入しました。
それまで輸入盤どこも約2500円くらいだったのに、国内盤が出てから見たら2000円に
なってたので(笑)。それに国内盤も曲数が増えているという訳ではないみたいなので…。
ちなみに、タイトルは聖書のローマ人への手紙の罪と死に関連した部分を指してます。
作風的には、前作同様反宗教よりも、ブラックメタルを通じて「死」を色々な側面から
描写したような作風で、GODさんの言う通り勢いから雰囲気重視にシフトしてますね。
スローでムードのある曲を効果的に配した構成は7thとも共通しているように思います。
前作よりもヴォーカルやベースが良く聴こえるようになっていて、音質はアップしてます。
ただ、個人的な思い入れでは前作の方が上かもしれません…。
ロック的なリズムを取り入れたり、ゲストを呼んで普通声で歌わせたりしてますが、そうした
実験性が功を奏しているかといわれると微妙な気も。前者はSATYRICONやENSLAVED、<CODE>
辺りと比べると中途半端な印象だし、後者は不気味な朗唱タイプではなくメタリックな声で、
「死」を描写する風景を壊してしまっているように思えてなりません。
全体的にフックが足りない気もするし…2曲目のツインVoなんかはかなり良い感じですが。
そういう訳で、悪くは無いけど「MARDUKならもっと凄い作品を作れる」と思ったアルバム。
Mortuusのヴォーカルの表現力はシーンでも抜きん出ていると思うし、最近の「死」を意識した
雰囲気作りも彼等の作風には合っていると思うし。速い曲ならWORLD FUNERAL、遅い曲なら
SUMMERS ENDくらいのキラーチューンがあればもっと良かったのではないかと思います。
ちなみに、Mortuusの素顔をネット上で見たんですが、かなり美形で驚きました(笑)。
前作より邪悪さは上がった感じだが、その分勢いがやや落ちた印象を受ける。スローな曲は重く、暗く、緊張感あり、邪悪であるが、どうもあまり好きにはなれない。彼ららしい爆走曲は相変わらずの超暴虐ぶりでカッコイイが、全体的に考えるとブルータル&ファスト好きな自分には前作の方が好みである。
背徳ノ翼 2007年10月18日(木)23時24分
前作よりも音質が良くなり、雰囲気重視となり不気味さも増したのだけれども、
個人的には物足りない印象。
スローで邪悪な曲も本来嫌いではないのだが、何か今ひとつ。
やはりMARDUKには全てを薙ぎ倒すかの如き凄まじい爆走を自然に求めてしまってるんだろうな。
でも爆走してる曲もあり、それらは十分カッコイイです。
聴き込みまくった前作の方が好みだけど、今作のアートワークは相当お気に入りです。
カズチン 2007年10月31日(水)22時54分
何が悪いって?リフがツマラナイ。MURDUKのリフってハードコア・パンクっぽいはずなのに、今回は違うよーな気が?
でも、否定的な意見をしたもののMURDUKは大好きです。
ほっとけない!!
不気味・邪悪のレベルが格段に上がったと思う。
前作のように超爆走という内容も良いが、緩急織り交ぜた今作もお薦めできる。
でも最初聞いたとき、前作のイメージが頭から離れなかった為か、ダレてしまったことは否めない。
ブラック・デスマニアには推薦したい1枚である。
2007年リリース10th。
今となってはMARDUKのほぼ全てのアルバムが好きですが、
わたくしめは10thと9th「Plague Angel」からMARDUK
入門を果たし、何の先入観もなく聴けたのですぐ好き
になれました。1年前にMARDUKファンになったばかりで
すが、変化を語る上ではあたかも昔からMARDUKファンだ
ったかのような口ぶりで語る方がやりやすいのでそ
うさせて頂きます。
4thから6thで確立されたこれぞMARDUKといった感じの
MARDUK節は今作ではほとんど面影が無いと思います。
9thで頂点に達した怒り100%の雰囲気でもないです。
半分はスローテンポの曲だし、Mortuus加入の影響が濃く
なってきたせいか、絶望感に満ちた作風です。
速い曲はEmilさんなので矢張り素晴らしいブラストです。
リフに関しては、上記の通りイメージがかなり変わりました。
絶望感が増したのは速い曲にも言えます。それと、
速い曲のなかでのスローパート展開の割合も増えましたが
カッコいいと思います。
スローナンバーは、私としてはどれもキャッチーではなく
聴けば聴くほど味が出てくる渋いタイプだと思いました。
シンプルな2〜3個のリフを6分ほど繰り返し、気持ちよく
なってきます。また大抵のスローナンバーの最後にはアルバムの雰囲気を助長させるSE
が入っていて、特に#7の約2分間のグレゴリオ聖歌なるものは
癖になります!安らかに死ねるような気がしてきます。
聴きながら死ねたら幸せです。
MortuusのボーカルっぷりはFUNERAL MISTやTRIUMPHATORで
聴けるそれとはまた違う味を出しています。先代のLEGION
のようなただれ系をもう少し低くした感じで、よく
苦しそうな断末魔のような声を出すんですがこれがまた
最高なんですよ!!1回聴いただけでは退屈に聞こえてしまった
スローナンバーも彼の素敵な声で完全に乗り切れました!
結論すると、これはいいアルバムだと思います。ただ、以前までの
MARDUKのイメージから抜け出せず好きになれないでいる方
がおりましたら、その克服に力をいれてみてもよろしかと。
それにしてもMORTUUSさんは天才だと思います。声の多彩さでは
MAYHEMのATTILA並みだし、彼の成せる業であろうSEも効果抜群です。
その上コープスペイントも無限に溢れるブラックメタルアーティスト達より怖いです。
僕のアイドルです。何なんでしょうあの表現力の豊かさは!一度死んだ
のではないでしょうか。今後の動きが気になって仕方ない人物No,1です!!
前作のミドルテンポの部分を拡大させ、深化させた感じ。
このバンドの作り出すメロウな旋律は心地よい、多分MARUK史上最遅だろうが、かなり完成度は高い。
特にこのヴォーカル、ヤバイ、ライブではどうだか知らないが、とんでもない表現力だ。
良い子守歌になってしまうことも多々あるが、退屈という意味ではない、心地よいのだ!!
いつもに比べたら破壊力が足りないかも?しかし、レベルは高い!
MARDUKの音楽は深い!!
83点。
暴虐ブラックの代名詞、MARDUKの記念すべき10作目です。
前作PlagueAngelと比べるとブラストの頻度が下がっていますが、その分上がったのは邪悪さ。
もう疾走曲だけでは物足りない、とでも言わんばかりの芸術性を見せ付けてくれます。
ベテランの余裕から来るミドルテンポの楽曲群は、独自の世界観を持ち、現VoであるMORTUUSの偉大なカリスマを感じさせます。
まさに、Mardukの技の多彩さに驚かされる一枚。勿論疾走曲もあるので全体的な完成度は非常に高い。