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SCOURGE / XENTRIX
1996年発表の4th。サウンドは一気にへヴィ化。
もろPANTERAな部分も目立ちますが、彼等にスピードではなくリフを求める人には一聴の価値はあると思います。
3rd『KIN』を最後にROAD RUNNNER RECORDSからドロップ・アウト。新たに英インディーズの
HEAVY METAL RECORDSとディールを結び、'96年に発表した4thアルバム。
スピード・チューンが殆どなく、ミッド・テンポの楽曲中心の構成は前作同様ながら、決定的に違うのは
(素っ気無いジャケット・デザインからも大体察しの付く通り)本作が明らかにPANTERAと、
所謂「90年代型モダン・へヴィネス」の影響下にあるという点。叙情性が大幅に後退し、
リフの重々しさや、Bの存在が強調されたマッチョな音作りも、そうした印象に拍車を掛けている。
但し、影響を随所に取り入れつつも、楽曲そのものまではPANTERA化していないのがこのアルバムの救いで、徐々に速度を上げていく②や、
ツインGが活躍する④⑥、アップテンポの⑦といった曲は単純にカッコイイし、ラストをドラマチックに締める⑩のような、
前作の路線を受け継ぐ楽曲もちゃんと収録されているので、聴き終えた後の印象はそう悪いものではない。
とは言え、これまでの作品で聴かれたような「泣きメロ/哀メロ」が影を潜め、よりへヴィネスの演出に重きを置いた作風は、
とにかく地味。繰り返し聴き込めば段々と味も出て来るのだけど、その前に本作を見限ってしまうファンも
多いんじゃないかなぁ、と。これを最後に解散したのもむべなるかな。