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SUPERVILLAIN OUTCAST / DODHEIMSGARD
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2007年発表の4th。

…このアルバム、質は決して低くないんですが少し辛口になってしまいますね…。
最早前衛方向に音楽性を広げすぎてブラックメタルの様式が崩壊していた前作と比べると、
奇妙なセンスのサンプリングや変なヴォーカルアンサンブル曲、捻じくれたリフ等、
変態的な要素はしっかり押さえているとはいえ、今回はブラックメタル要素とそれを上手く
共存させているといった印象。ただ、前作のとっ散らかり具合に惹かれた者としては、
DHGにしては小粒にまとまりすぎている印象も受け、少し物足りなかったり。
普通に前衛的な要素の強いサイバーブラックになった感じです。

それだけなら良いんですが、サイバー化してからのDHGは「Trace of Realty」「Ion Storm」
「Sonar Bliss」等に顕著ですが、一曲のアレンジを偏執的なまでに練り込むという特性が
あったと思うんですが、今回は15曲という曲数が多い代わりにその練り込みが足りず、
一曲一曲の印象が弱いものになっているように思えてしまうんですよね…。

まあ3曲目などは名曲レベルなんですが、前述の曲ほど圧倒的な物を感じられる曲は
正直に言って無かったかもしれません。しかもリズムは打ち込みにしてもチープな音で、
聴いててしんどいものがあります。この路線でも、曲数を半分にして2倍一曲を練って
くれれば絶賛していただろうし、サンプリングやリフのセンスはやはり良いだけに惜しいです…
Usher-to-the-ETHER 2007年5月28日(月)16時11分

これはカオティックブラックハードコアなのか、エクスペリメンタルブラックメタルコアなのか、デジタルブラックヘヴィロックなのか、詳しい定義がそこら辺全く分かりません、が。

アヴァンギャルドで実験的で意味不明で一曲が長くて実質6曲だけだった前作と比較すると、今作は、なんてキャッチーでポピュラーで面白くて一曲が短くて15曲もあるのでしょう。
姿勢としては180度方向転換、どころか3780度くらい回っとるぞという路線変更であり、前作から8年経っても変わらない「予想通りの音源だけは絶ーっ対作ってやんない!!」という卑劣漢っぷりに、DHGの健在を叫びたくなります。

ENSLAVED、 SATYRICON、ARCTURUSなどを筆頭にノルウェーの先達たちは、ファストブラック/シンフォニックブラックのスタイルとは全く無関係な場所でブラックメタルのメジャー化したスタイルを築いていってる(いってた…)と思うんですけど、DHGも見事その仲間入りでしょう。
はっきり言ってこれはブラックメタルではなくて、先述の通りハードコアかメタルコアか何か知りませんが、悪く言えば「時代に日和ったね」というところまでメジャー化しておりますね…って誰がそこまでしろって言ったんだよ!!
おそらく、ブラックメタル界でフットワークが最も軽いバンドになったんじゃないですか。

ついでに音像も非常に軽くて、ヘヴィネスなんてものは欠片もない感じがメタラーには不満点になりそうですが、DEATHSPELL OMEGAが凄い、というのとは全く違う次元で凄いです(良し悪しは人それぞれとして)。THE DILLINGER ESCAPE PLANとかSYSTEM OF A DOWNくらい変でないと嫌、という人に推薦します…全く似てないですけどね…。


一応言っておくと、ブラストもあり、「SATANIC ART」ぽいリフもあります。ただ、それらを用いて普遍的ブラックメタルにした曲は(前作同様)一曲もない。
木札 2007年6月6日(水)10時20分

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