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NORTT / XASTHUR - SPLIT / XASTHUR
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両バンドの音楽に触れたことがある人ならこの組み合わせだけで苦笑が漏れてくるでしょう(笑)
余りにも音楽性の傾向が分かりやすすぎる、ブラック最鬱対決スプリットCD。

「NORTT」
ノイジーで音程感の無い、引き摺るようなギターリフと、葬式ムード満点の極めて鬱な
メロディのピアノやキーボードが作り出す絶望的なドゥーム/ブラックサウンドの上に、
洞窟から響く獣の唸り声のようなヴォーカルが乗る…まあやってる事はピンの時と
変わりませんね。XASTHUR好きなら確実にハマれる、ブラックの中でも最も鬱と思われる音。
2ndと比べると音量大き目なのは嬉しいですが、ちょっとギターが大きすぎる気も。

とは言っても、やっぱりギターの揺れ具合とか、音響面での雰囲気作りは(好き者限定で)絶品。
一般的なブラックからより離れた音のため好みは分かれてしまうかと思いますが、私的には
鬱度でいったらXASTHURに全く引けを取っていないと思います。

「XASTHUR」
靄がかかったような雰囲気たっぷりの篭もったサウンドと鬱なメロディで聴かせる、こちらも
いつものXASTHUR。メロディはトレモロリフやアルペジオを始め、ピアノやキーなどでも
奏でられますが、どれも一発で意気消沈しかねない暗さ。疾走やデス声など攻撃性のある
要素すらこの音源ではなく、ひたすら冥府の底を彷徨うような好きな人にはたまらない音。

…ただ、現時点の最新アルバム「Subliminal Genocide」ではメロディが引っ込み、代わりに
雰囲気がより重々しくなった事でよりカルトなアンビエンスを獲得した印象ですが、
この時点ではまだ鬱メロで聴かせる感じの作風のため、まだ聴きやすいと言えるかも。
私的には「Subliminal〜」の作風はカルト過ぎて聴き通すのは少しキツかったんですが、
これなら安心して心地良く鬱に浸れます。真の鬱好きは最近の音源の方がいいかも。


…と、両方とも鬱系好きならば垂涎モノの音を出してますが、収録時間は少し不満。
両バンド合わせて37分しか入ってないんですけど…どちらも浸って聴くタイプの音楽性なので
すぐに終わってしまう印象。出来れば、両バンドとも約35分計70分とかだと嬉しかったなぁ。
Usher-to-the-ETHER 2007年6月10日(日)23時44分

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