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STEEL OF SCARLET / MYONMYON
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2007年発表の6曲入りミニ。
ゲーム音楽(上海アリス幻樂団)のインストメタルのスタイルによるカヴァーアルバム。

メタル系のレビューサイトでも「メロデス並の慟哭リフ」が聞けると評判だったので、
ゲーム音楽特有のクサメロとメタルサウンドの融合を期待して、原曲・原作知らない癖に手を
出してしまったんですが、これはいいですね。ゲーム音楽のメタル風にしてはでも、ましてや
自主制作音源にしてはでもなく、「メタルとして」充分にかっこいい音楽だと思います。

クオリティの高さの秘密は、やっぱりリフでしょう。
モダン化したメロデスバンドを思わせる充分な重さとメロウさを兼ね備えたリフや、
雄大でうねりのあるリフ、迫力のある刻みリフやトレモロリフに至るまで、実に多彩。
ゲーム音楽のメタルアレンジで、メジャーからも出てる有名バンドのアルバムを買ったら
リフが刻みばっかりでがっかりした事があったんですが、こっちはかなり素晴らしい。
とても自主制作とは思えないへヴィさや、ブラストまで使用した劇的な展開もあり聴き応え充分。
曲によっては、インダストリアル寄りのアプローチも見せ、愚直にメタルするだけではない
懐の深さが感じられるのも良い。いや、ほんと良いアーティストですね。

…ただ、良い作品なんですが不満も無いわけじゃないです。
主旋律をほとんどシンセに担当させるのは良いんですけど、そのシンセの音色がちょっと
魅力に欠けるのがイマイチですね…いかにも「シンセです」って感じの音が多くて微妙。
せっかく多種多様な表現ができる楽器なんだから、もっと色々な音色を取り入れればいいのに。
個人的にはメロトロン風とかムーグ風とか風情のある音色希望。

ちなみに、自主制作だから流通こそ悪いものの、非常に安価。
入手も現時点では通販やネットを利用して委託店舗を調べたりすれば容易。
なので私の様にゲーム音楽の取っ付きやすいメロとメタルの融合に興味がある人は是非。

しかし、この人ドゥームにも興味があるらしいですが…
ゲーム音楽のKHANATE風やWORSHIP風アレンジとかやってくれないかな(笑)
それ以上にオリジナルも聴いてみたいですが(できればインスト希望)。
Usher-to-the-ETHER 2007年6月11日(月)16時54分

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