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EUPHONY / DAITA
元シャムシェイドのギタリスト『DAITA』による、2003年発表、全編インストゥルメンタルのいわゆるギターインストアルバムです。収録に参加したメンバーは次の通り。
(Ba) Neal Steubenhouse / (Ds) Vinny Colaiuta /
(オーケストラ) Asian Philharmonic Beijing Master Orchestra
ここでは、テクニックよりも、分かり易いメロディをふんだんに配したインストをやっております。ベタな表現ですが、「ギターが歌う」とはまさにこのことです。曲ごとにいくつかのテーマを持ちながらも、終わりに向かってどんどん盛り上がって展開していく曲が多めで、どちらかといえば6分前後の曲が多い割と大作指向の作品です。
この作品を聴いて思うことは、やはり超絶テクの前に基本テクありきですね。チョーキングやグリッサンドの使い方が実に魅力的です。もちろん、テクニカルな速弾きもありますし、お得意のタッピングを用いたプレイも結構聴けます。それらも曲の展開に応じてのもので、実に効果的です。実際にコピーしてみると、コピーできそうで案外ビギナーには難しいです。ただ、基本テクの勉強になりますし、コピーしたくなる魅力も充分あります。実は曲によってはフレットが足りないのが切ないのですが…。アーミングを用いたプレイも絶妙です。ちなみに、私のギターはアームダウンしかできないので、完コピしたい方はぜひともアームアップもできるギターを…。
もう一つ、この作品の魅力といえば、ギターインストで泣きのプレイとなると、やはりクラシカルなスケールを用いたものが多くなってくると思いますが、それとはちょっと違った泣きギターを堪能できるのもポイントです。7分ほどある③の泣きは実に強烈で、日本を感じるメロディでの泣きが特徴です。⑦はゆったりとした曲で爽やかなメロディが流れますが、哀愁とは別な意味での突き抜けるような泣きが堪能できます。
もう少し各曲について語らせていただきますと、②は、ちょっとファンタジーな表現になってしまいますが、私のイメージではジルオールというゲームのドワーフ王国を思い出すような、勇壮なメロディをもった曲です。④はシャムⅥに入っていたインストのような非常に爽やかなインストです。タッピング万歳。⑤は哀愁溢れる曲ですが、最後の部分に展開したあとのギタープレイは壮絶です。テクニックを堪能したい方はこの曲をどうぞ。⑥は中東ですかね?そういう感じの民族色のあるメロディの爽やかなインストです。
個人的には全部の曲が好きですが、特に③が一番好きですね。クラシカルインスト以外のギターインストが聴きたい方、メロディ重視のインストが聴きたい方はぜひ!ちなみに、DAITA自らが演奏している模様が収められたDVDも同封されています!私はコピーしながらコレを観て、基本テクニックを勉強しました。全7曲と少なめではありますが、充分過ぎる内容です!
{ドラムのヴィニーさんは、おそらく色々なアーティストの作品に参加されている方だと思うのですが(メタルとしてはメガデスの『The system has failed』等)このアルバムのクレジットはVinnieではなく、Vinnyになっております。ただの間違いなのか違う人物なのかは私にはちょっと分かりません。物凄く上手いことに違いはないです。}