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HATE / VENDETTA
確かな実力に裏打ちされた、ダイナミックなスラッシュ・サウンドが好評を博し、80年代に
2枚のスタジオ・アルバムを残して解散したジャーマン・スラッシャーVENDETTAが復活。2nd『BRAIN DAMAGE』から
ほぼ10年ぶりとなる'07年に発表した、再結成第1弾アルバム(通算3枚目)がこれ。
ブックレットに見る、メンバーのしょっぱ過ぎるルックスと、オリジナル・メンバーがBのヘイナー以外、
誰も残っていないラインナップに不安を覚えるが、実際に聴いて見ると、嘗ての中心メンバー・ダックス(G)が裏方として、
ほぼ全曲の作曲作業に関わっているだけあって、楽曲にはスラッシュ・メタルならではの疾走感が健在だし、
①を筆頭に、往年を思い起こさせるメロディアスなツインGが炸裂する場面も随所にあるしで、
ある程度はメタル・シーンの空気(とファンの期待)を読んだ内容に仕上がっているんじゃないかな、と。
但し、へヴィに歪められたGサウンドや、グルーヴが強調されたリズム、シンプルにまとめられドラマ性が減少した曲展開、
そしてバキバキにビルドアップされたサウンド・プロダクション等、少なからず現代的な要素も取り入れられていて、
これを「意欲的」と捉えるか、「余計な事を」と捉えるかで、かなり評価が割れる作品なのも確か。
(ツインVo体制もなくなっているが、これは元々あまり効果的とは言えなかったからなぁ)
まぁ、その辺は各自が自身の耳で判断してみて下さい。ということで。