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NIGHT ON THE BARE MOUNTAIN / BLACK HATEFUL METAL / VELES
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今までに出した2枚のフルアルバムを一枚に纏め、CD化した作品。
No Colours Recordsより2004年にリリース。2枚分のボリュームなので、
約80分に渡り劣悪なサウンドが詰まったある意味恐ろしい作品(笑)。好き者限定です(笑)。

「Night on the Bare Mountain」

95年発表の1stアルバム。タイトルはムソルグスキーから?

ここで聴けるサウンドは、同郷のGRAVELANDやFULLMOONに通ずるペイガンブラック。
ギターが小さい上に、恐らくベースが無いと思われるネクロなバンドサウンドに、
GRAVELANDのRob Darken氏が演奏するキーボードが乗り、聴いていると中世の戦争の
空気感が伝わってくるかのような音。音質は当然劣悪ですが、キーボードが音全体を包み込んで
ギターの小ささをカバーしているし、ヴォーカルも前に出ているので然程聴き辛さは無いです。
キーボード、ヘッドフォンで聴くと妙に空間的な広がりを感じられて良い感じ。

しかし、トレモロリフにしろキーボードのメロディにしろ、出てくるメロディがどれも
素晴らしいんですが…叙情性たっぷりで、時には涙腺を刺激するようなメロディさえあるにも
関わらず、劣悪なバンドサウンドとも相まって呪術的な雰囲気が伝わってきます。
メロディへの才能を、こんなネクロな音に使ってしまうなんて…最高じゃないですか(笑)。
GRAVELANDやFULLMOONなどのペイガンや、メロウなプリブラが好きなら必聴かも。

「Black Hateful Metal」

97年発表の2ndアルバム。
こっちは単品でデモ音源「The Triumph of Pagan Beliefs」を収録した盤も出てるみたいです。

1stと比べると、結構サウンドが変わってますね。
まずキーボードの使用頻度が減り、バンドサウンドにそれ程絡んでこなくなったのと、ギターが
NARGAROTH辺りを連想させる金属的なノイジーさになり、以前より前に出るようになって
ヴォーカルも絶叫(これもちょっとNARGAROTHに似てるかも)になってます。

これによって、ペイガン的な戦場の空気感の描写よりも、プリブラ的な衝動性を重視した
フィーリングが強くなった様に思います。特にキーボードが少なくなった事で音質の悪さが
剥き出しになり、その音質でのリフの反復を聴いていると洗脳されそうになりますね。

曲自体も1stよりぶっ壊れてる感じで、気に入る人はとことん気に入りそうな音。
曲によってはヴォーカル前出過ぎで他の音がかき消されそうな所もあったりして極悪(笑)。
他にも妖しげなインストが続いた後に一瞬だけブラックして終了とか、変なフェイドアウトを
設けたり謎のオーケストラヒットがあったり、一段上のローファイさの表現が光ってます。
でもぶっ壊れた中にも、リフの叙情性だったりアコギやRob Darkenのキーボードによる
アトモスフェリックなパートなどしっかり聴き所を設けるセンスは流石です。


…参考にしているサイトやブログでも褒められてましたが、噂通りのカルト性で満足。
2枚分を一枚の値段で楽しめるアルバムですが、これなら例え一枚ずつバラで買ったとしても
この手が好きなら損はしない位の作品だと思います。ただ、録音レベルはCD発足当初の作品と
比較しても相当小さいので、そこはちょっと覚悟が必要かもしれません。このアルバムの曲と
BEHERITのベストの曲を同じMDやCD-Rに録ってプレゼントしたら、いい嫌がらせになるかも(笑)
Usher-to-the-ETHER 2007年9月11日(火)23時16分

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