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PSYCHEDELIC INSANITY / ALI PROJECT
まだまだアリプロ初心者な自分が先頭きって、っていうのも
やや気が引けますが(笑)
どなたも書かれないようなので書こうかと思います。
ざっくり言うとディレッタントの続編的。双生児とでも
言ってしまえそうな作品。
アタマ三つはシングル向きな明瞭なメロディと、アリプロでしか
成しえない禍々しさが心地良い。どこか、外に向かっているような
解放的な印象もあるが、思わず苦笑いしてしまうような音使いが
やっぱり普通じゃない。
ディレッタントとの共通性として、4〜6あたりのエキゾチックで
大らかな曲があると思う。個人的に生っぽい印象もあって好き。
そしてまた8はシングル的な秀作で、9のクラシカルなバラードから
またまたクラシカルなインスト10で締めるあたりも、様式的で
心地良い。
素晴らしい作品なので、是非。
前作「Dilettante」からシングル数枚、ベスト3枚、ストリングスアルバム2枚、
それからサントラなどを挟んで発表された新作オリジナルフル。
上で挙げた殆どを買ってる私は、一体このユニットにいくら使ったんだろう…(笑)
まあファンクラブ入るくらい入れ込んでるファンはもっとつぎ込んでそうですが。
作風的には、シングルで言うと「阿修羅姫」「禁じられた遊び」辺りから顕著な、
毒々しさとキャッチーさを兼ね備えた、原色的なドギつさを更に押し進めた感じでしょうか。
帰ってきた男さんもおっしゃっている通り、「Dilettante」の続編的ではありますが、
そのドギつさや毒々しさが更に上がっており、タイトル通りサイケデリックな作品。
音色、メロディ共に中近東っぽいものを取り入れているのも大きな特徴ですね。
…大体において通ぶりたい人って、抽象的ムードの濃い物や聴きにくいものをやたらと称え、
キャッチーさを幼稚なものとして切り捨ててしまう傾向があると思いますが、そういう
自称音楽通(笑)な人をスパッと切り捨てるような、潔いキャッチーさが素晴らしいです。
89年の時点で「幻想庭園」のようなプログレッシブな大名盤を残している事を考えると、
この人たちは通受けする抽象的ムードたっぷりのものも簡単に作れてしまいそうな気が
するんですが、敢えてそれをしない所が彼等らしいですね。普通、年を経ると円熟の方向に
行きそうなもんですが…アリカさんも片倉さんも大人しくしてられない性質なんでしょう(笑)
デビューして15年以上経てこんな瑞々しい禍々しさのアルバムなかなか作れません。
そういう訳で、二人がやりたい事をやっているのが伝わってくる好盤。
でも、メロディも原色的なサイケさや中近東系に傾倒してるので、ちょっと
「EROTIC & HERETIC」のゴシック的耽美さが個人的には恋しくもあったり。
…こんな事書いてますが、もし彼等が抽象的ムードたっぷりでアンキャッチーな作品を
出してたら、それはそれで褒めてたと思います(笑)だって信者ですから(笑)
アリプロ4枚目。
個人的には今まで聴いた中で一番良かった。傑作と言っていいと思う。
1,3,5,7,10は名曲。6,8,9も佳曲。普通に優れた作品だろう。
オリジナルアルバムの中でも屈指の名盤。
打ち込み主のアリプロ作品の中では、最もロックらしいCDである。
一貫した世界観と曲の疾走感が素晴らしい。
A.V.W 2009年1月21日(水)13時59分
ジャケ買い。こういうの大好き。
まあそれはおいといて、ジャケ買いの割にかなり得した気分。
佳作ぞろいと言ったところですかね