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II / MAKE A CHANGE... KILL YOURSELF
2007年の2ndアルバム。
2曲で40分という構成です。
今回は前作のようにストーリー仕立ての構成にはなってないのですが、
楽曲の方は前作の3,4章辺りを彷彿とさせる感じです。
曲が長い鬱ブラックって往々にしてミニマルな陰鬱リフで
じわじわ蝕むタイプが多いように思うのですが、
このバンドは長いながらもドラマティックな構成なので
鬱ブラックが苦手な方でも案外すんなり聴けるのではないかと思います。
部分的には疾走したりもしますし。
前作が気に入った方はもちろんのこと、
鬱ブラックはどうも…という方も含めて幅広いブラックメタルファンにオススメです。
これは思ったより期待してたより良かったんですよね、1stも買っておけばよかったな。
自殺系です、サウンドから受け取れるイメージは安らかな死。
一回死んでみようかな(笑
いかにもバンド名からしてモロXASTHUR系なのかと思ったら、そうでもなかった。
音質は良好って言って良いと思うし、なかなかメロディアスで展開も結構あるんで、2曲で42分ぐらいもあるけどダレずに聞けた。
聞いた感じBURZUMっぽいと思った。
このバンドの作品に点数を付けるとしたら79点。
高評価に見えなくもないが個人的に厳しい気持ちを込めての79点である。
79点までは問題なく与えられるが80点以上は付けられない。
何か"物足りなさ"を感じてしまうのだ。
その原因は何か。やはり「個性が無い」これに尽きる、例えるとするならば、
地方の温泉宿に期待して行ったが、夕食にエビフライが出てきたような心境、
といえば分かりやすいだろう。もちろんエビフライは美味しい、どの料理も
そつなく出来てる。だがこの状況においては「こういうのは東京でも普通に
食えるしなぁ」と感じてしまうのではないだろうか。Angantyrを聞く度に
それに似た心境に陥ってしまう。
このバンドに欠けているもの、それは季節感や郷土料理からのインスピレー
ション、おふくろの味、温泉宿の例えにそのまま準えるとするならば、そう
いったものだろう。料理学校の生徒が作ったような退屈な料理のようだ。
ソングライターとしてこれまで影響を受けてきたものの幅の狭さを感じてしまう。
先駆者や同系統のバンドからのインスパイアを強く感じるが、それ故、意外性がなく
インパクトに欠ける、この音楽に含まれる成分から強烈に感じる部分がない。
予定調和で"お約束"な展開。ワクワクしない。主張を感じないのだ。
このバンドのポジションは確固たるものではない。
他にいくらでもつぶしがきいてしまう。
このバンドの課題はこれである。
線路ジャケや、ケースの裏には電車が写っている所からして、皆さんと同じく俺も飛び込み自殺がテーマだと思います。
一曲目は24分、二曲目も19分近くありますが、なかなか叙情的だし、STRIBORGやGRIS等のノイジー系ブラックとは違い、音は非常にクリアな上、展開も沢山設けられているので疲労感なく聴きとおせます。
バンド名などから自殺系ブラックに分類されると思いますが、LIFE IS PAINやSHININGの様に、ジャケやアートワークに自傷行為(リストカット)の気持ち悪い写真を採用したりはしていないので、安心して購入できます(笑)
多分メンバーはXASTHURのMALEFICみたいに普通の人だと思います。
結構気に入っているのですが、難点は、全体を無難に落とし込んだところでしょうか。VOCALも普通のデス声で、デプレではよくあるSILENCER系のヒャーヒャー声でもありません。
精神病系の危ないブラックを求めている方は、少し不満に思うかも知れません。
ですが、良質なブラックメタルであることには違いありませんので、『自殺系を聴きたいが血には弱い…』という方には非常にオススメです。
この界隈では結構有名な方ですが、高い演奏力と作曲力に、病的さが加われば、XASTHUR並みに人気が出るかも。