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TORTURE KNOWS NO BOUNDARY / HERETIC
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LAにて結成された正統派パワー・メタル・バンドHERETICが、'86年に発表した5曲入りデビューEP。
METAL CHURCHで強力な歌唱を披露していたマイク・ハウが、嘗て在籍していた事でも知られるバンドだが、
このEPで歌っているのは、オリジナル・シンガーの(マイクはマイクでも)マイク・トレス。音程無視の喚き型Voと、
ヒステリックなシャウトは好き嫌いが分かれるところだし、ハウと比べると聴き劣り感は否めないものの、如何にも
メタル・シンガー然とした歌唱は、これはこれで十分魅力的だし、何より、楽曲のカッコ良さはこの頃から既に半端ない。
サウンド・プロダクションがイマイチなため、どうにも垢抜けないB級チックな雰囲気が漂うが、アメリカ(それもLA)出身の
バンドとは思えぬ、ヨーロッパ的のダークネスと叙情性を備えたメロディを奏でるツインGを中心に据え、
パワフル且つアグレッシブに押し出して来る楽曲は、流石に強力な出来栄え。特に、「これぞヘヴィ・メタル!」な
ミドル・チューン③は、本格派パワー・メタル・バンドとして一皮剥けた1stフル『BREAKING POINT』とは
また一味違った、荒々しく突き刺さってくるかのようなマイナー調の味わいが印象に残る名曲。
現在は『BREAKING〜』とのカップリング仕様のMETAL BLADE盤が出回っているようだが、適当なジャケットといい、
歌詞カードも何もついていない不親切な作りといい、板起こしの音源といい、どうもリプロ盤臭いんだよなぁ。
火薬バカ一代 2008年1月13日(日)22時11分

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