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ATLANTEAN MONUMENT / LORD WIND
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2006年発表の4th。
後期BURZUMにも通じるキーボードによるアンビエント作品。
…正直言って、個人的にはBURZUMのアンビエントよりも断然好きです。

近年のGRAVELANDって、プリミティブ的な衝動性ではなく、中世の戦争の情景を
バンドサウンドとキーボードやクワイアを使って壮大に演出する作風になってきてますが、
こっちはバンドサウンドが無い分、情景描写に特化したプロジェクトになってると思います。
キーやクワイアによる荘厳、壮大な雰囲気を引き継いでいるのはもちろん、GRAVELANDでは
やや希薄だった明瞭なメロディが多用された事により、更にスケールの大きさを増してますね。
メロディは明瞭になっても、靄が掛かったような情景を連想させる幽玄さはしっかり保ってます。

博物館や美術館、または遺跡とかに行った時、その文化における人々の営みに思いを馳せて
目頭が熱くなってしまう事ってあると思うんですが、このアルバムを聴いていて喚起されるのは
まさにそういう感情。音を出しているうちのコンポがなにか神の像のような、神秘的なものに
思えてきて、思わず地に頭を付けて平伏したくなってしまうくらい(笑)。
ナチス政権は人々の心情に訴え、人心を掴む為に音楽も用いたことで有名ですが、この作品を
そうした意図で用いたらマジで危険だと思えるくらいのアルバム(例えが悪すぎですが)。
私なんて日本人なのにペイガンライフを追体験したような気分になってしまったし(笑)。

Rob Darkenは殊に思想を音で表現することにかけては、天才的な資質を持ったミュージシャン
なのではないでしょうか…。実際にポーランドに行くにはお金が掛かるし、ましてや中世に
タイムスリップするなんて不可能。しかし、このアルバムを買えば、たった約2000円で
その空気を味わえてしまいます。興味がある方は是非聴いて、中世のペイガン戦士の生活を体験しましょう。
Usher-to-the-ETHER 2008年2月1日(金)23時44分

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