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ANOTHERSIDE SQUEAL WITHIN / DEATHSCYTHE
2006年発表の1st。
このバンドも、プリミティブな感触を強く打ち出したブラックメタルを追求しているのは
ARKHA SVAやSSORC、MANIERISME辺りと共通してると思いますが、このバンドが一番メロディに
日本らしさを感じられますね。スタイル的にはノルウェイジャンっぽいですが、時々現れる
メロだけ聴いたら桜と特攻隊員だとか昭和の街並みだとかいった風景が浮かんできそうな、
レトロな日本的情緒を湛えたメロディが素晴らしく、個性になっていると思います。
音質も上記のバンドと比べるとギターに少し金属的な響きがあって、独特な感じがしますね。
また、ヴォーカルもかなり素晴らしいです。
物陰から獲物を狙う猛獣のような狡猾さと、獲物を捕らえる蛇のようなしなやかさを備えた、
声帯の軋む音がそのまま聴こえてきそうな生々しい絶叫。スタイル的にSIGHの川嶋さんの
デスヴォイスとも似てる気がしますが、最初期(Wrath of the Tyrant期)のEMPERORの
Ihsahnにも通じる自棄くそな殺気も感じられて最高。全編渡って血管切れそうなくらいのテンション。
ちなみに、メディアはCD-R(しかも手書きっぽい?)でしたが、収録時間は64分と長めで、
しかも値段は1000円でした。前述の様にメロディもヴォーカルも一級品だし、リフ捌きも
トレモロ一辺倒でなく起伏のある展開で聴かせてくれるし、破格の値段だと思います。
ジャパニーズブラックの名盤の一枚ではないでしょうか。これは買いですよ。
確かに、この値段でこの内容ならブラック好きなら買いだと思う。SSORCやARKHA SVAといったバンドと同じく、かなり本気でブラックをやっているという感じで、北欧の並のレベルのブラック勢よりもよっぽど素晴らしい。日本にも素晴らしいブラック・メタルのバンドはいるもので、実に誇らしい。
ARKHA SVAよりもプリミティブで、SSORCよりもメロディアスと言う、
なかなかツボをついた作品である。上記2バンドを聞かれる方は勿論、
国産と言う掛け値なしに多くの人に聞いて貰いたい。