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IL ETAIT UNE FORET... / GRIS(NIFLHEIM)
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2007年発表の2nd。
これは鬱ブラックとしてかなり凄い作品なのではないでしょうか。
…鬱ブラックで括ってしまうには美しさや芸術性が強い気もしますが。

他のバンドを引き合いに出すなら…厚いギターノイズに覆われたプロダクションや悲痛な
メロディセンスは近年のNARGAROTHに、嗚咽を漏らしながら悲鳴を上げて訴えかける
ヴォーカルはSILENCERに、時々聴けるSEの、更に鬱な情景や不条理性を浮かび上げる
ような使い方はLIFELOVER辺りに通じるものがあるように思います。

でもそれらバンドの所を良い所を吸収して、新たなスタイルを提示したというよりは
各バンドのキッツい所、鬱な所ばかりを集めて凝縮したような感じですね(笑)。
殊にヴォーカルは、憎しみが募りすぎて声を震わせながら語ってる所とかもあって、ある意味
SILENCERよりキてるかも。間違い無く名演と言えるでしょう。

また、このバンドはメンバーがピアノやヴァイオリン、チェロを担当している事もあるのか
メロディのセンスがかなり素晴らしいです。ノスタルジックな情景が浮かぶという点では
ALCESTにも通じるものがあるような気もしますが、ALCESTは追憶の情景によって
カタルシスを得られるような癒し効果がありそうなのに対し、こっちは家族からも冷たく
された孤独な引き篭もり老人の憎しみの感情を、昔の良かった事へのノスタルジーが触発して
部屋の壁に食事を塗りつけたりといった異常行動に掻き立てているかの様な絶望感とやるせなさ。

最近鬱系が注目を浴びてますが、このバンドの表現する鬱の感情ってどこか芸術性や
哲学性も感じられて、それらが更に鬱を増してるような感じがするんですよね。
NARGAROTHの3rd辺りがツボな方に特にお勧め。
Usher-to-the-ETHER 2008年4月15日(火)22時5分

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