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Відчуженість(ESTRANGEMENT) / DRUDKH
2007年発表の6th。
私はこれしか持ってないですけど、02年結成でもう6作目になるんですね…。
VINTERRIKETやSTRIBORG程ではないですが、結構多作。
音楽を聴いていると、音楽を聴いていることを一瞬忘れて、その音に込められた情景に
対峙しているような気持ちになる事ってありますよね。そういう感覚って、VINTERRIKETや
XASTHURなどのアトモスフェリックなバンドや、近年のULVERやMANESのような
前衛的なバンド、プリミティブ系全般のような陶酔感志向の強いバンドなどに顕著ですが、
このバンドはメロディを丁寧に折り合わせてそういう感覚を味あわせてくれます。
トレモロリフやアコギ、剰え長いギターソロまで入ったサウンドで、そこに込められた
メロディは実に繊細。この前に「Anti-Urban」というタイトルのEPを出したり、
自然の情景をアートワークに用いたりしてる事からも分かる通り、聴いていると雄大な
自然を前にした哀しみのようなものが感じられる作品。丁寧にメロディを紡ぎ合わせて
情景を描く作風は、MOURNFUL CONGREGATION辺りにも通じるかもしれません。
情景描写に徹する為なら暫くヴォーカルが出てこなくなったりするのも一緒(笑)。
ただ、描写が丁寧なのはサウンドに入り込めなければ冗長に感じる(36分の作品なのに
10分越えが3曲)かもしれません。メロディもキャッチーでインパクトがあるという
訳ではないですし、私も最初聴いた時は正直微妙だと思いました。でも、何度か
聴くうちに彼らの描く情景の美しさに気が付いて、良い作品だと思うように。
感性が合えば、末永く付き合える作品になると思います。