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ANGL / IHSAHN
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2008年発表の2nd。
「Unhealer」にはなんとOPETHのMikaelがリードヴォーカルで参加してます!

路線的には前作同様、Ihsahnらしい品格に満ちたメロディをたっぷりと鏤めた、シンフォ&
プログレッシブなブラックメタルですね。ソロ1stやPECCTATUMの3rdなど、EMPEROR4th以降の
Ihsahn主導の作品って、フレーズを複雑に組み合わせて世界観を構築する傾向が強いように
思いますが、今回の作品はその傾向が今までよりも更に強まったように思います。

ただ漫然とトレモロや刻みリフを弾いてみました、アルペジオを入れてみましたみたいな箇所が
一枚を通じても殆ど見られず、どの音にも必然性があって、印象的なフレーズが組み合わさって
一つの芸術的な音世界を構築する様は正に圧巻。この人、やっぱり天才・異才の類ですよ…。
個人的にはPECCATUMの3rd等でも感じられた、圧倒的な芸術作品を前にしたときの我を忘れて
取り込まれるような感覚がこの作品でも味わえました。
バンドサウンドでこういう感動を味合わせてくれる作品ってほんと希少だと思います。

また、リフもメロディアスなものが多いですし、ギターソロも多めなのでプログレメタルや
ブラックメタル好き以外にも、メロデス好きにもお勧め。メロデスではグルーヴ重視の作風に
走るバンドが多いですが、Ihsahnはあくまで構築美を重視してくれるのが良いですね。
…非難するつもりはないですが、グルーヴってメタル以外の音楽でも味わえると思うんですよ…
その点、こうした構築美とエクストリームな音像の両立はメタル以外には無い魅力ではない
でしょうか。そうした意味で、PECCATUMではアヴァンギャルド/アンビエント、HARDINGROCK
ではフォーク方面に接近してましたが、Ihsahnってやっぱりメタラーが本質なのかもしれませんね。

ただ、楽器の絡みを聴いているだけで恍惚となれるし、前作よりもクオリティを上げた
素晴らしいアルバムだとは思うんですが、「Homecoming」のようなプログレッシブなメタル
バラードや大作「The Pain Is Still Mine」を上手く配置し、ドラマティックな構成で
聞かせてくれた1stの方が作品全体の流れは良いかもしれません。
とはいっても、十分名盤といえるアルバムだと思いますが。

しかし、同時期に発売されたのにもかかわらず、国内ではメディアの盛り上がりはOPETHの
方が断然上なのがちょっと悔しいかも(笑)。少なくともメロディセンスや構築美では全く
引けを取らないと思いますが…昔のプログレを分かりやすく取り入れてないからでしょうか。
ギターのフレーズも凝りに凝ってるし、バンド雑誌とかにも載ってもいいくらいだと思うんですけど。
Usher-to-the-ETHER 2008年6月3日(火)19時10分

前作も聴く度に深みと味が出てくる内容でしたが
個人的に音のバランスに違和感を感じ、
ドラムの音なんかは「?」だったのですが、
今回の「Angl」は音のバランスも整っていたように思えます。
それぞれの曲においてとてもメロディの一つひとつに気を配っているなと感じました。
Tr-1のMisanthropeの終盤のギターソロはミドルテンポだからこそ生きてくるメロディーですし、Tr-2のScarabは5分弱の曲に起伏に富んだ展開に惹き込まれます。

Tr-3のUnhealerはOpethのミカエルがリードボーカルをとっています。
デス/ブラック・その他のエクストリーム界隈においての
いわゆる「デス声」とクリーンボイスを使い分けるボーカリストの中でも
個人的に大好きな二人の共演はたまりませんでした(笑)
ミカエルがリードをとっているため、Ihsahnはサビで歌うぐらいでした。
欲を言えば半々ぐらいで歌って欲しかったようにも思えます。

続くTr-4〜最後までメロディー一つとってもバラエティに富んでいる印象を受けました。特にTr-7のElevator、Tr-8のThrenody、Tr-9のMonolithは今の彼だからこそ聴ける曲なように思えます。決して独特の世界観を崩すことなく、それでいて新しい彼の音楽の一面が見られるような曲だと感じました。

Usher-to-the-ETHERさんが書かれているように前作のようにアルバム一枚としての流れはあまり感じられませんが、一曲一曲の内容としては僕は今作の方が好きです。
一曲ぐらいは大作を聴いてみたかった気もしますが(笑)

IhsahnのEmperor以外の音楽も好む人であれば今作はかなり聴きこめる内容だと思います。
せっかくの新譜、もう少し注目されてもいいのではないかと…
Hydra 2008年6月16日(月)19時18分

文句のつけようがない傑作。
あらゆるリフに深い意味があり、それらが複雑に絡み合う様子は脅威。
よりプログレッシブに進化/深化しつつも、
きっちりメインリフがブラストの曲を組み込むなど、
あくまでメタルとしての毒を忘れないあたり、さすがIHSAHN卿。
Morbid Death 2008年7月5日(土)16時0分

EMPERORの4thや1stでもそうでしたが、計算されつくした音という感じです。
必要な所に必要な音があるというか、音というピースが隙間なくきっちりはまっているパズルのような...下手な表現ですいませんが(苦笑)。

当然の様に捨て曲なんてありませんが、わかりやすいキラーもないので、個人的にはアルバムを通してちょっと淡々とした印象を受けました。
言い方を変えれば、全部名曲で特別目立つ曲が見当たらないというだけですが。
Scarlet Destiny 2008年7月6日(日)23時16分

恐れ多くも何か適当に聴きたいと思ってこのアルバムを手にとってしまった不届き者です。こんにちは。

暗めでわかりづらいのですが、ジャケットに描かれているものは天使でしょうか。
タイトルも「angel」から一文字抜いた(つまり不完全な天使?)のかと思いました。

さて私の勝手な詮索は置いておくとしてアルバムの内容ですが、
シンフォニック/プログレ/ブラックメタルの要素が混在する作品となっています。
ただ、それらの要素が混在し複雑な展開を見せながらも、一曲一曲が非常に自然で美しい流れを構築しているんですよね。
Ihsahnは醜悪なデスヴォイスは勿論、メタルシンガーとは思えない美声まで扱うことのできる希有な人物ですが、
さらにこれほどまでに高い楽曲の構築術を持つとは驚嘆に値します。
リフセンスも非常に良く、特に⑦の奈落の奥底へ延々と延々と堕ちていくようなリフは素晴らしいです。

しかし、「美と醜」「静と動」とはよく言ったものですが、
この作品は「優しさと冷徹さ」が歪に両立しているような気がしてならないのです。
ラストナンバーの⑨で特にそう思いました。
美しいギターの音色、美声を聴かせたと思えば、いつのまにやら激しく感情を吐露しているのです。
つまり、ものすごく歪な感情を抱きつつも、その構築術の妙でごく自然に見せているのではと感じました。
なんだかとても言葉で表しづらい作品です。正直、彼がよくわかりません。本当に危険な人物なのでは・・・。

と、ここまで書くと流石に考えすぎですね(笑)
この作品は、ある意味ではとても人間的で面白い内容です。もっといろんな人に聴いてもらいたい名盤ですね。
寝坊メタル 2008年8月28日(木)1時11分

ミカエルが歌ってる③が聴きたいがために買ったアルバムでしたが、全曲なかなかの仕上がり!!
メラニン 2009年6月26日(金)10時16分

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