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ABSOLUTE OF MALIGNITY / ABSOLUTE OF MALIGNITY
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2008年発表の1st。
バンド名もアルバム名も表記がありませんが、セルフタイトルらしいです。

このバンドもARKHA SVAやASHDAUTAS〜などと同様、「正体不明の国産ブラック」として
話題になってますが、最近の日本のブラックは正体を隠すのがトレンドなんでしょうか。
ブラックって結構イメージ重視な所もあるし、こうした方が箔が付くのかな…?

路線的には、ストレートにブラックメタル特有の寒々しさを体現するリフが素晴らしい、
プリミティブスタイル…と表現できそうなんですが、音やヴォーカルから伝わってくる
「悪意」はそこらのバンドの比ではありません。その悪意からくる凄みが伝わってくる感覚は、
最近のGORGOROTHに近いものがあるように思います。特に憎しみの塊を吐き出すような
ヴォーカルはGaahlの凶悪さに通じる物がありますね。1stにしてベテランと同様の貫禄が
感じられ、しかも衝動性もしっかりと感じられるのだから凄い。
これは支持を受けるのもよく分かります。

寒々しいリフ捌きといい、ザラザラした音質といい、禍々しい風格すら漂うヴォーカルといい、
アルバムを構成する要素の全てがブラック好きの耳に心地良く響く作品。ある意味私的には
かけていると癒される音です(笑)。こうしたバランスの取れていながら凄みもしっかり伝える
音作りは、硬派を気取る余りブラック好きにすら聴きづらい音にしてしまうよりもずっと
素晴らしいと思う。ブラックの禍々しい雰囲気が好きならば買って損なしの作品。
最近の国産ブラックの質の高さを象徴してますね。
Usher-to-the-ETHER 2008年6月11日(水)18時46分

この作品怖いですね...邪悪さ、寒々しさ、禍々しさなど、ブラックを語る上で
何度も出てきてはそう表現されていますが、これはそれに加えて今すぐにでも本気で
こちらを喰い殺しに襲い掛かってくるような、恐ろしく切迫感のある空気が漂っています。

また、Usherさんが「ヴォーカルはGaahlの凶悪さに通じる物がある」と書いていますが、
本当にそんな感じで、下手したらGaahl以上に凄まじいものがあるように思います。
最近GORGOROTHの7thを購入して聴いていたので、余計に彷彿としてしまうのかもしれませんが...
そしてこのバンドはトレモロリフも凄いです。高速で掻き鳴らされるリフは聴いていて
非常に気持ちがいいですが、そのメロディがメロウながらも憎悪を感じさせるものなので、
そういう意味では気持ちが悪い(笑)個人的にはヴォーカルよりもリフにそれを強く感じましたね。
あとドラムは打ち込みですが音圧があり、相乗効果となってより圧迫感に拍車を掛けてます。

...とにかくこの作品はそんな細かいことよりも音から感じられるおぞましさが半端ないので、
その雰囲気こそが最大の魅力ではないかと思います。まるでジャケットの餓鬼に追い回される
ような、とーっても嫌なスリリングを味わうことができますよ...

これ、CATAPLEXYの1stと一緒に購入したんですが、こっちのほうが圧倒的に気にってしまい、
CATAPLEXYは一度通して聴いてから未だに放りっぱなしです......すまぬ、CATAPLEXY...
これを聴くまで国産ブラックではMANIERISMEが最も好きだったんですが、MANIERISMEと同等か、
もしくはそれ以上に気に入りました。
あと、もう「日本にしては」とかそんな話は無いと思いますが、ほんと他国のブラックと比べても
全く劣らないどころか、凌駕してしまいそうな凄みを感じさせる作品でした。
もっと盛り上がっていってほしいですね。
たまねぎ 2008年6月21日(土)2時6分

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