TOPページ(新形式)に戻るTOPページ(旧形式)に戻るTRIST (CZECH)のページに戻る
CDタイトル↓をクリックするとチェックリストに入ります。
発言者の名前をクリックすると、その人の他のCDレビューが読めます。


(旧形式-更新停止)
ZRCADLENI MELANCHOLIE / TRIST (CZECH)
このCDをamazonで探すstyle=border:none

2007年発表の4th。2曲入り約37分と大作主義の構成。

アームカットで血だらけの腕ジャケ、メンバーが精神病院のお世話になった事が
あるらしいという情報、裏ジャケに燦然と輝く「チェコからの自己破壊のエリート」との
キャッチコピーからも期待される通りの鬱ブラック。

まず驚いたのは出音の良さ。「デモ音質」という物があったとして、それを洗練したその先に
辿り着きそうな音。コシのあるギター、抜けの良いドラム、耳に痛くない蠢くような
ディストーションノイズと、全ての音のピースがあるべき場所に嵌まっているという感じ。
それでいて響きはあくまでRAWかつ陰湿。良質なブラックを聴いた時って、バンドサウンドを
聴いていることを忘れ、アーティストの表現する世界に没頭してしまう事があると思うんですが、
この作品の音って凄く自然で、そういう感覚に陥りやすいんですよね。

当然曲そのものも素晴らしいです。BURZUMの3rdからキーと疾走とアンビエントとマジで
教会を燃やしたり人殺したりする気概を抜いて、引き篭もり的陰湿さに特化したような作風。
特に陰鬱なメロディが前面に出ている訳ではない箇所でも、音の作りが上手いので
ジメジメした陰湿さが漂ってるんですよね。時折出てくる少し明るめのメロディも、
アパシー状態の鬱病患者が自殺が出来る程度に元気になったとか、葛藤の末に死に希望を
見出したとか、ネガティブな解釈しか出来ません(笑)。

鬱ブラックにつきものの発狂ヴォーカルも当然完備。SILENCERが狂って涎流しながら叫んで
いる感じなら、こっちは少し低めで、真っ暗な部屋で頭抱えながら叫んでる感じ。
明け方には部屋も体もボロボロで、手首に幾つもの躊躇い傷作って虚脱状態で寝転んでそう(笑)。
歌詞は一応書いてありますが…殆ど「ウアァァアア!」とか叫んでるだけです。多分歌詞書いて
きたは良いけど、いざスタジオ入ったら鬱でどうでもよくなってしまったんじゃないでしょうか(笑)。

…数ある鬱ブラックの中でも指折りの名盤だと思います。
個人的にはXASTHURやSTRIBORGよりも好きです。いいバンドなのに、解散しちゃったのかな…
Usher-to-the-ETHER 2008年9月28日(日)1時27分

意見を書きこむ

意見内容

新規 修正(名前登録済の方のみ可能)
ボタンは一度だけ押してちょっと待ってね!