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VERTEBRAE / ENSLAVED
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2008年発表の10th。
遂にこのバンドも二桁の大台に乗りましたね…。

民族的なメロディや楽器を取り入れるのではなく、ロック乗りリズムを上手く利用した
ダイナミズムで野蛮さを、プログレッシブな感性で神話的な世界を表現していく、独自の
ヴァイキングメタル観を追及しているのは近作と同様なんですが、ここに来てプログレ要素が
大幅に増量…というか顕在化してますね。

まろやかで色気のある普通声や幻惑的なスローパートが増え、リフ捌きや展開も
より複雑になり、メロトロン風の音色のキーボードも導入するなどした結果、フォーク的な
アプローチを試みるヴァイキング系のバンドよりも、OPETH辺りのプログレデスの方が
よっぽど近いような音に。

ただ、「Clouds」のイントロのリズムがヴァイキングの儀式、キーボードがその儀式による
陶酔の中で見る景色を思わせたり、「New Dawn」の勇壮さは戦地のヴァイキングの姿を
思い起こさせたり、音から見えてくる景色はやはりヴァイキングらしさを感じさせてくれます。
他のバンドや昔のENSLAVEDが大海原を往くヴァイキングを描いているとしたら、今の
ENSLAVEDは霧の立ち込める海を往く姿を描いているように思います。

このアルバムを聴いていて思ったのは、パートによってダイナミズムだったり神秘性だったり
違うんですが、展開の一つ一つ、フレーズの一つ一つに並々ならぬ創造的なエネルギーが
篭められているように感じられること。物凄く作りこまれたシンフォブラックでも、似た音像が
続くと最後の方は飽きてしまう事も結構あるんですが、このアルバムを最後まで集中を
途切れさせる事なく聴けたのは、そうした魅力のお陰かもしれません。

…ここまでだと、凄い名盤になりそうなんですが…何故かヴォーカルは苦しそうで、「Isa」の
時よりパワーダウンしてしまってますね…。最後の方持ち直してる感じはしますが、
歌詞カード読みながら(=ヴォーカルに集中して)聴くと、かっこいいリフが来てもいまいち
テンションが上がりきらない感が…。ヴォーカルが弱くなったのは仕方ないかもしれませんが、
ミックスとかでフォロー出来なかったんでしょうか。今回、ミックスはTOOL等を手掛けた
有名な人がやってるみたいですが、それ位はして欲しかったですね。

しかしこれ、ヴォーカルを入れても十分素晴らしい作品だと思うんですが、
何で日本盤出ないんでしょうね。独創的だし、海外での評価も高いし、分かりにくくないし。
そろそろ日本のメディアに評価されても良い頃だと思います。
Usher-to-the-ETHER 2008年10月9日(木)0時1分

はまる人は、絶対にはまります。中毒性も高いと思います。
ISAの時も思ったんだけど、彼らにしか出来ない音楽をやっている感じ。
ENSLAVED絶対ワールドです。
彼らって、やっぱすごいんですね。これ、音の追求っていう感じの気合より、彼らの哲学というか生き様みたいな気合のほうを感じます。

ただ個人的にはISAのほうがよかったかな。というか、好みだった。
fortis 2008年12月20日(土)10時36分

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