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VERITAS DIABOLI MANET IN AETERNUM : CHAINING THE KATECHON / DEATHSPELL OMEGA
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2008年発表のEP。22分の大作を一曲のみ収録。
元はS.V.E.S.T.とのスプリット(アナログ盤)でしたが、CD盤は別々にリリースした模様。
CDショップに行ったらこっちしか売ってなかったので、取りあえずこれだけ買ってきました。

DEATHSPELL OMEGAの最大の特徴といえば、禍々しさや邪悪さ、血腥さだけではなく
神秘性や知性までもを感じさせる、カオティックでプログレッシブなリフだと思うんですが、
今作はそのリフを中心に、長時間を緩急付けてドラマティックに聴かせる作風で、
「Kenose」リリース後「Fas〜」が出るまでの間、「Crushing the Holy Trinty」や
「From the Entrail to the Dirt」等のV.A.に提供していたのと似た路線ですね。

個人的にDSOの今までのリリースではこの路線が一番好きだったので、かなり満足。
V.A.の時と比べるとドラムの音が少し大きめになり、ブルータリティをよりよく伝えつつも
「Fas〜」の時ほど展開も音質も極端になっておらず、丁度いい按配に。
…特に「Kenose」以降の彼らの作品って、禍々しく不穏な中にどこか芸術性をも感じさせる
ものがあると思うんですが、彼らの場合「お芸術」みたいなスノッブさが全くなくて、
グロテスクさを追求した結果、神秘性や芸術性にまで到達したような雰囲気なのが凄いです。

例えば、敢えてロックのリズムを取り入れたSATYRICONやSAMAEL、リフとリズムを複雑に
組み合わせたAVERSE SEFIRAなど、様々な手法でブラックメタルをスピリチュアルな領域に
押し上げようとしているバンドがいますが、DSOはブラックの根幹である「リフ」を
突き詰める事でそれを成そうとしているのが頼もしいですよね。それらのバンドと比較しても
(個人的な好みは別としても)彼らは一段上のステージにいると思いますし。

一曲のみでEPと同じくらいの値段ですが、彼らの音源を聴くなら絶対に聴いて欲しい作品。
特にブラックの中でも生え抜きの不穏さを誇るリフは、全てのメタラーに聴いて欲しいとすら思う。
Usher-to-the-ETHER 2009年1月20日(火)21時45分

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