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LETVM / MELENCOLIA ESTATICA
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2008年発表の2nd。

ABSENTIA LUNAEのメンバーが在籍、販促シールには「常ならぬメロディセンスを持った
ブラックメタル」とのタタキがあることからも分かる通り、淡く儚く美しく、聴いていて
カタルシスを覚えるようなメロディが特徴のメロディック・ブラック。
このメロディセンスは、KRALLICEやLANTLOS辺りの、シューゲイザー的な感性を持った
ブラックメタルバンドと共通するものがありますね。分離の良い音質の割にギターが
ノイジーな音色なのも、攻撃性よりはメロディに篭められた感情を重視しているのかもしれません。

ただしそのメロディが乗るのは、前述のバンドのようなポストブラック的なものではなく、
DISSECTIONやWATAIN辺りのスウェディッシュ勢に近い、疾走パートも多くメロブラとしての
ドラマ性の強い音。それらのバンドと比べるとリフに余り刻みを入れない分メタリックさは
薄く、メロブラの展開のドラマ性を取り入れた上で、やはりトレモロリフによるメロディを
最大限に活かすことを重視している感じ。

儚いメロディによるカタルシスを演出する、シューゲイザー的感性を持つバンドが
そのメロディを生かすために一般的なエクストリームメタルからやや離れた展開を選ぶ傾向が
あるのに対して、このバンドがメロブラのドラマ性でそのカタルシスを強める作風を選んだのは、
コペルニクス的転回と言えるかもしれません。結果、「淡い」メロディが「派手に」
炸裂しててかなりユニークな音に。

…しかし、これ聴いて実感したんですが、ブラックって色々なバンドが色々な情景を色々な
手法で描いてるジャンルですよね。ブラック大好きな私が言っても説得力無いかもしれませんが、
今、こんなに追ってて面白いジャンルもないのでは…。
Usher-to-the-ETHER 2009年2月15日(日)23時54分

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