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2009年発表の5th。約8年ぶりとなるフルアルバム。

2001年に「TARA」をリリースして以降、Proscriptor氏がドラマー生命に関わるような
怪我をしたり、結成当初からのメンバーがバンドを脱退したり、レーベルを移籍したり
かなり紆余曲折を経て完成したアルバムらしいですね。Proscriptor自身も、一時的に
バンドを辞めてSLAYERのオーディションに行ったこともあったとか。
セルフタイトルアルバムを作る構想自体は、随分前からあったそうです。
去年からリリースされると言われてて、かなり楽しみにしてました。

路線自体はスラッシュを更に凶悪化、テクニカル化したようなブラックなんですが、
まず一聴して随分洗練されたような印象を受けました。「Tara」は、アンサンブルや曲自体は
かなり良かったものの、微妙なハイトーンやポコポコドラムなど、B級っぽい箇所も
ありましたが、今作は見事に改善されてます。
ヴォーカルは早口でのリズミカルな吐き捨てにねちっこく邪悪な伸びも加わって、
今までとは比較にならないくらい切れ味鋭くなってるし、音質はクリアさもブルータリティも
申し分なく、ブラック的な繊細さも感じさせて間違いなく一級品だと思う。

…前作「Tara」は聴きながら、「こんな音だったらいいのになぁ…」と脳内補完してたん
ですが、その妄想が余りにも忠実に具現化されたような音に、思わず笑ってしまいました(笑)。
ただ、これだけエクストリームメタル然とした、洗練された音になってしまうと、
前作までのB級っぽさや、ダーティな雰囲気を懐かしく思ってしまう人もいるかもしれません。

また、今作はリフとリズムが弾幕を張るようなテクニカルなアンサンブルの魅力はそのままに、
更に曲のヴァラエティが広がってる感じがしますね。北欧のブラックのような寒々しい疾走、
MELECHESHにも通じる中近東メロ、AVERSE SEFIRAを思わせる混沌としたリフなど、
様々な要素を取り込んでるお陰で、通して聴いても最後まで飽きずに聴けます。
Proscriptor氏は、以前のメンバーの曲と現メンバーの曲が混在してるおかげで、
アルバム全体が良い感じに多様性に富んだものになったと思う…と言ってますね。

デス/ブラックに理解があれば、およそ買って損をすることはないんじゃないか…と言うくらい
質が高い作品だと思いますが、MELECHESH、AVERSE SEFIRAなどのデス要素のあるブラック、
KEEP OF KALESSIN、IN BATTLEなどの「かっこいい」ブラックが好きな方には特にお勧め。
今年は頭からこんな素晴らしい作品を聴けて幸先がいいです。
今年の流行語は「ABSU-LUTELY!!」でキマリだ!!
Usher-to-the-ETHER 2009年2月23日(月)18時37分

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