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QUEST FOR BLOOD WITH YUKIHIRO ISSO (捜血鬼 WITH 一噌幸弘) / QUEST FOR BLOOD (捜血鬼)
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日本のブラックメタルバンド凶音のメンバー絡みのバンドが、能楽師である一噌幸弘さんと
組みリリースした1stアルバム。2008年発表。

作風は、一噌さんの能管や伝楽笛などの笛が、ブラックメタルサウンドに乗り乱舞する…
という内容ですが、ブラストやトレモロリフなど、ブラックメタルの手法は用いているものの、
余り「暴虐性」「邪悪さ」にそれらが向かっていかない印象。御囃子調の掛け声などは
あるものの、デスヴォイスもほぼ無いですし、割とブラックから離れた音。
むしろテクニカルなアンサンブルで聴き手を翻弄し、能管のような個性の強い楽器が前面に
出された音は、プログレ/アヴァンギャルドメタルのファンにこそ受けると思う。
アンサンブルの中核にキーボードが絡んでいく音像は、五人一首にも通じると思います。

…こういう伝統芸能的な音楽って、テレビで見たり学校で習ったりする分には、どうも退屈な
音楽…というより、現代人と時間感覚の違うライフスタイルを送っている人のみ楽しめる
音楽で、自分には縁の無いジャンルだと思ってたんですが…こうやってテンポを現代の
ロック/メタルに合わせた速いものにして、音像もハードなものにすると十分…というより、
一般的なロック/メタルよりも万倍かっこいいです。学校とかで伝統芸能音楽を教えるに
しても、こういう現代風にカスタマイズした音を聴かせた方が、絶対子供達も愛着が沸くと
思うんだけどなぁ…まあ、白塗りは子供には厳しいかもしれませんが(笑)。

私がこういう事を思うのも、日本人で日本の音楽教育を受けたからで、もし何の予備知識も
ない外国人が聴いたら、おそらくペイガンメタル、それもかなり徹底したものに聞こえると
思うんですよね。PERUNWITやGRAVELANDは、異境描写に徹底する事である程度メタルから
逸脱した価値観を持った音を実現したバンドだと思いますが、この音も同じように
受け入れられそうな感じがします。なのでペイガン好きにも推薦。

どっちかと言うと、BURRN!やTerrorizer辺りよりもEURO ROCK PRESSを好む層にお勧め。
個性的なメタル、和風プログレメタルを探している人ならばマストだと思います。
Usher-to-the-ETHER 2009年3月3日(火)22時3分

有る意味、まさにペイガンブラックな作品。
日本人的には伝統芸能との融合と言う意味で手を出し難く感じる部分もあるが、
これが実に複雑な展開を持っており、聞かず嫌いは損をする作品に感じる。
むしろ海外からの評価が高そうに感じるが、こけおどしではないアバンギャルド性を
感じる名作だと思われる。
Vlad 2009年3月31日(火)17時47分

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