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MILLENIUM / MILLENIUM
初期HAREM SCAREMばりの哀愁のHRサウンドで一躍注目を浴びながら、2ndアルバムではダーク&へヴィ路線に鞍替えして、
メロディ愛好派リスナーを落胆させたフロリダ出身のHRバンドEYEWITNESS。その司令塔だったラルフ・サントーラ(G)が、
ファンの期待に応えて従来のメロディアスHR路線を追求すべく、盟友トッド・プラント(Vo)らと共に立ち上げた
別プロジェクトMILLENIUMが、'96年に発表したセルフ・タイトルの1stアルバム。
全収録曲が、EYEWITENSS時代に制作されたデモテープからの再録ということで、そのサウンドは完全にEYEWITNESSの
1stアルバムと同一路線。MILLENIUMの2nd以降と比較してしまうと、未だオーソドックスなアメリカン・ロック風味が強く、
叙情性や爽快感といった要素は然程でもないものの、程好く哀愁を帯びたキャッチーなメロディや、トッド・プラントの
伸びやかなVo、そしてサビメロを包み込む重厚なボーカル・ハーモニーといった、MILLENIUMの重要な個性は既に立派に健在。
それにしても素晴しきはラルフ・サントーラのメロディックなGプレイで、例えば①なんぞ、地味なアメリカンHRナンバーにも
関わらず、彼の強力な「気」を放つ官能的なGソロが切り込んできた途端、一気に楽曲自体が輝きを
放ち始めるのだから堪らない。(個人的な一押しは、⑦⑧⑨というラスト3曲)
アルファから出ていた国内盤が既に廃盤という事で入手はやや困難なようだが、ファンなら取り合えずは一聴の価値がある1枚かと。