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GABRIEL / BELIEVER
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'94年発表の3rd『DIMENSIONS』を最後に活動停止状態に陥っていた、ペンシルバニア出身の5人組
クリスチャン・デス・メタル・バンド(そこに形容矛盾はないのか?)が、中心メンバーだったGとDsを中心に
再結成を遂げ、'09年にMETAL BLADE RECORDSよりリリースした4thアルバム。
初期のスラッシュ・メタル・スタイルに回帰した復活作を期待していたのだが、実際に出来上がったのは、
ヘヴィなGリフと変拍子バリバリのリズムが荒れ狂い、不協和音を奏でるジャズ/フュージョン・タッチのKeyや
ヴァイオリンをフューチュアした、3rd『DIMENSIONS』で垣間見せたアバンギャルドなノリを全編に拡大させたかのような、
ダークでメカニカル、且つプログレッシブな作風で、正直なところちょっぴり(つーかかなり)肩透かし。
何てったってアータ、前3作にあった劇的なドラマ性や構築美が減退してしまった点が痛過ぎる・・・。
とは言うものの、刻み目の粗いGリフと、スラッシーなリズムが切れ味鋭く疾走する⑥⑦、初期スタイルの
アグレッションと実験精神が巧みに融合を果たした①③等、聴き応えのある楽曲も収録されており、キャッチーさや
即効性にこそ乏しいものの、これはこれでキッチリと高い完成度の作品を提示してくる辺りは「流石」と唸らざるを得ない。
「リユニオンして新作製作中」の報から、実際に作品が発表に至るまで結構かかっただけあって、
バンド側の試行錯誤の跡がクッキリと刻まれた1枚。好き嫌いは分かれるが、力作なのは確かか。
火薬バカ一代 2009年5月14日(木)23時1分

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