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FOR THE SAKE OF GOD / MARCHEN STATION
2009年発表の7曲入りミニ。
私はこの手の音楽の男性ヴォーカルのハイトーンって、なんか暑苦しそうで敬遠してたん
ですけど…買ってから大後悔。もう少しで、こんなに素晴らしい作品をスルーする所でした…。
クラシック、プログレ、トラッド、ジャズ、ゲーム音楽など様々なジャンルからの影響を
感じさせつつも、基本はクッさいメロディで疾走するメロスピ寄りのメタルと言えそうですが、
歌にしろ演奏にしろそのメロディのクサさが半端ないのが特徴。
…この手のメタルのメロディって、疾走してるから、重低音ギターと対比されてるから、
速弾きしてるから、シンフォな音の渦の中にあるから…など、ジャンルの特徴のせいで、
実質以上にクサく聴こえてしまうことがありますが、この作品のメロディはどんなジャンルの
どんなアレンジの中にあっても輝き、いやクサさを失わないくらい本質的な部分で
優れているように思います。
特に、クラシックの曲を歌謡曲用に聴きやすくアレンジし、スパニッシュな情熱を一匙加えて
メタルの音に乗せてしまったかのような歌メロが素晴らしい。曲のテンポが速いから歌メロの
譜割りは余裕を持たせてゆったりに?…そんなダルいこと一切しません。
早口で譜割りの細かく、起伏に富んだメロディを、苦もなく歌い上げるヴォーカルにはどこか
華麗さすら感じられます。ハイトーンも危惧したほど体育会系の暑苦しさがある訳じゃなく、
優雅な雰囲気のあるマイルドな声質で聴きやすくなかなかに好み。
英詩部分のアクセントとかは正直微妙なんですが、まあハイトーンであれだけ流麗に細かい
メロディを歌い上げる歌唱力の前では些細な欠点かと。
キーやリズムなどに打ち込み故の弱さが感じられたり、インスト2曲は曲数の水増しっぽく
思えたり気になる所もあるといえばありますが、素晴らしい作品である事は間違いないでしょう。
個人的には今年発売の国産メタルの中ではMINSTRELIXやDRAGON GUARDIANを抜いて
ベスト候補です。この世にクサい音楽は沢山ありますが、この作品にもDRAGON GUARDIANや
SOUND HORIZON、東方カヴァーなどと共に、トップクラスといえるクサさがあると思います。
ついにアルバムが発売されましたね。
muzieで配信されてる頃からCafe Au Laitさんの曲はクサくて好きで、アルバム出たら絶対買おうと思ってました。
ミニアルバムで曲数が少なくて残念ですが、曲のクオリティーはやっぱり高い!一番好きなのは2曲目の「S.U.N」ですね。
最後の「The Destined Time」は、muzieで配信されてる日本語verを聴きまくってたせいか、日本語の方が好みでした。
LEO FIGAROさんのハイトーンヴォーカルも好きです。
是非ともこのまま新しいアルバム作ってください。
思わぬ掘り出しモノに出会えて嬉しいです。音質がもっと良ければ・・。