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ENDE DER TRAUMEREI / AYUTRICA
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2008年発表の1st。

ゴシックメタルの中でも歌メロにかなり重きを置いた、「歌謡ゴシック/メルヘン」とでも
呼べそうな路線の作風ですが、このバンドは「ゴシック」の解釈が極めて日本人的なことが
特徴だと思います。ゴシック特有の耽美さ、頽廃性が日本の(アニメ/ゲーム/漫画などの)
モダン文化を通過することでデフォルメされ、大分受け入れやすく分かりやすくなっている感じで、
ゴシックメタラー以外の音楽ファンにも充分受け入れられそう。アートワークや歌詞などは
フェミニンな雰囲気ですが、それがゴス的な繊細さを軟弱さではなく、上品さや高貴さとして
出力している感じがするのも個人的にかなりツボなポイント。

ヴォーカルは媚びる事も力みすぎる事もなく、聴きやすいながらもエモーショナルかつ上品な
歌い方でかなり上手いと思う(個人的にしゃくり上げすぎる女性Voは苦手なので、彼女のような
情感の込め方は凄く好き)し、サウンドも自主制作の、しかも1枚目とは思えないほど本格的に
整っていて、音のクオリティは非常に高い。何よりどの曲も全力投球な、初期衝動が強く
感じられるのが素晴らしい。…結構ゴス系のバンドって、ベテランでも似たような曲が
並んでる事が多いんですが、そこに全く陥ってないのが良いですね。
タイトル曲のような明確なキラーチューンもありますし。

そういう訳で、「歌謡ゴシック/メルヘン」としてはほぼ満点な作品。但し、リフが少し弱目
(というか、そもそもリフ主導の音楽ではないと思う)だったり、リズムなど打ち込みを
多用していたりなど、純粋にメタルとしてはもう少し別な評価になるかもしれません。
まあ、ゴシックってメタル方向以外に逸脱しやすいジャンルですし、ポップな方向を向いた
ゴシックが受け入れられるなら是非聴いてみてください。
Usher-to-the-ETHER 2009年7月20日(月)11時6分

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