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NUCLEAR BLAST (PIZUYA'S CELL × MYONMYON) / MYONMYON
2009年発表のコラボアルバム。
デス/ノーマル両刀使いのシンガー、Yamagen氏をヴォーカルに迎えてのメタルコア。
…もう、ぴずやは単独よりMYONMYONとのコラボ作の方が多くなってしまってますね(笑)。
MYONMYONの「Steel of Scarlet」やぴずやの「Symmetry Burzum」を聴いた時も
クオリティの高さに驚いたんですが、まさかここまでの作品を作り上げるとは…。
以前IN FLAMESの名盤「Come Clarity」をレビューした際、「あれだけメタリックな
グルーヴと高揚感、メロディアスさを全て備えたリフを書けるのは凄い」と絶賛したんですが、
このアルバムもそれに肉薄する、リフのかっこよさがあると思います。
音質も流石にFredrik Nordstromプロデュース作品とかと比べると少し作り物っぽさが
あるのは否めないですが、ジャンル一流レベルの重さ・クリアさ・聴き心地のよさは
あると思うし、ちょっと後期EMPEROR〜ソロ化してからのIhsahnを意識したようなデス声と、
IN FLAMESやSOILWORK系のメタルコアにぴったりな普通声を使い分けるヴォーカルの力量も
かなりのものだし、総合したクオリティでも海外の一流バンドに比肩する物があると思う。
…更にそれにプラスして、上海アリス幻樂団の繊細なメロディも取り入れてるもんだから、
もう手が付けられません。4曲目の耽美(かつ超超超超キャッチー)なコーラスパートや
5曲目の繊細極まりないピアノなんかは、海外のメタルコアではまず聴けないのでは
ないでしょうか。また、ヴォーカルハーモニーをかなり入れてるのも特徴ですが…
個人的にはこれならデスヴォイスだけでなく、普通声もIhsahn風だったら良かったなぁ。
あの悪の威厳に満ちた、声楽的美声までコピってくれたら超名盤になったと思う。
しかし、録音技術の進歩や、同人という販売経路の存在にはほんと感謝しなくてはなりませんね。
若い感性を持った人が、年功序列に潰されたりプレスやレコード会社に圧力掛けられたりせずに
才能を発揮できる場があるというのは素晴らしいと思います。若手の無名バンドが古参の
伝説のバンドより、アマチュアがプロよりかっこいい音出してるなんてザラにありますし、
その恩恵を受けられる今のリスナーは、実はかなり幸せな立場にいるのかもしれません。
2009年、C76発表。
コラボ名義では4枚目となる東方地霊殿爆裂メタルコアアレンジ。
今作では名義上の中心人物でアレンジ・ギター担当のぴずや氏と同じくアレンジ・ベース担当のみょん氏に加え、ヴォーカルには同人では希少なデス/クリーンヴォイスを操るYAMAGEN'S DEVILELIETのYAMAGEN氏、ドラムサポートにFrozenFrogBand(CROW'SCLAW)のドラム担当さかばとの通天氏を起用。
ピアノは前作同様謎の人物Godwood氏が担当し、7曲目には新進気鋭のエクストリームメタルサークルBLANKFIELDが楽曲提供と最早別サークルの如き錚々たる顔ぶれ。
微妙だった前作が嘘の様にレベルアップしており、現在のぴずみょんサウンドの完成型と呼んでも差し支えない傑作に仕上がってます。
ただ良い意味でも悪い意味でも東方らしさは欠片も残っていませんね。まぁアレンジの方向性を考えれば仕方ないですが・・・。
音だけをみるなら秋葉原の同人店よりディスクユニオンのメタル館辺りに並んでいた方が違和感無さそう。