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WORSHIP / GRIEF OF WAR
米インディーズのPROSTHETIC RECORDSからリリースされた2ndアルバム。BURRN11月号の輸入盤レビューで
取り上げられて(好意的な評価を受けて)いたが、と言う事は今回は国内盤は出ないのだろうか・・・?
言われなければ日本出身とは気付かない、EXODUSやLAAZ ROCKIT、TESTAMENTといったベイエリアのバンド群を彷彿とさせる、
パワフルでスピーディなスラッシュ・サウンドは1stから不変なれど、そういった先達からの影響がしっかりと咀嚼吸収された
本作は、サウンド・プロダクションが洗練され、音質が向上した分(マスタリングはテッド・ジャンセン)、演奏のタイトさ、
楽曲の切れ味/疾走感/重厚感、いずれの要素も大幅パワーUP。一方で、より叙情的な旋律を奏でるテクニカルなGソロも
これまで以上に良く練り込まれており、楽曲のドラマ性底上げに大きく貢献(⑨にはKORNのシェーン・ギブソンが客演)。
①④を筆頭に、1stでは余り聴かれなかったドラマティックなハーモニー・プレイを随所でキメてくれるツインGの
活躍っぷりは本作の聴き所の一つだし、無論、ガリガリとササクレ立ったGリフの鬼の様な刻みっぷりも健在だ。
実力は十分ながら、英詞を一語一語区切るように歌うVoの歌唱スタイルが、せっかくの疾走感をややスポイルしている
ような気がしなくもないが、と言っても弱点という程のものではないし、何より怒涛の突進力とドラマティックな
インスト・パートが融合を果たした①③⑤⑩といった強力な楽曲の前には文句を言う気も失せるというもの。
オールドスクールなスラッシュ・メタルに拘りつつも、現代的なモダンさもちゃんと兼ね備えたバタ臭い作風ゆえ、
舶来志向のスラッシャーにもお薦めできる1枚。