CDタイトル↓をクリックするとチェックリストに入ります。
発言者の名前をクリックすると、その人の他のCDレビューが読めます。
(旧形式-更新停止)
MASSIVE AGGRESSIVE / MUNICIPAL WASTE
新世代スラッシャーの中では既に古株に属する4人組が'09年に発表した4thアルバム。(邦題『無敵のスラッシュ野郎ども』)
切れ味鋭い演奏を駆使して憑かれたように突っ走る、往年のクロスオーバー・スラッシュ・メタルを現代に蘇らせたかの如き
ハイテンションなサウンドが詰め込まれた前作『THE ART OF PARTING』は、BURRN!!誌で90点台のハイスコアを叩き出すなど
大好評を博したが、今回はその作風を受け継ぎつつも、本編は一層シリアス且つソリッドにビルドアップされており、
全体的にハードコア/パンク風味が増大。正直、これといったキメ曲に欠ける弱点も前作から受け継いでいるのだが、
とは言え、忙しなく動き回るGリフに、機動力に富むリズム隊、そして噛み付くように上擦りシャウトを繰り出すVoとが
一丸となって歯切れ良く突っ走り、ファストな楽曲の数々が殆ど曲間を空けずに、間断なく畳み掛けて来る構成が
生み出すカタルシスはかなりのもの。パンキッシュな炸裂感が痛快な②⑩なんて、聴いてるだけで勝手に頭が動き出します。
ハードコア/パンク風味が強まったとは言え、HM色が完全に払拭されてしまったわけではなく、OPナンバー①は
いきなり正統派ヘヴィ・メタリックなフレーズで幕が開くし、IRON MAIDEN風のツインGハーモニーが聴かれる
③⑤のような、良くも悪くも似たようなノリが続く本編にアクセントを付ける楽曲もしっかりと収録。
前作が気に入った人なら、これ聴いて失望する事はないだろう。多分。