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O / KERBENOK
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2008年発表の1st。
1000枚限定のA5デジパック版も出てるようです(見た事ないけど…)。

ペイガン/フォークメタルって、個人的には「民族メロディの華麗さで、メタルとしての
インパクトを更に上げる」タイプ(ELVEITIE、TURISAS辺り)と、「メタルの暗黒性と
ペイガニズムの土着性を掛け合わせ、独自の世界観を追求する」タイプ(GRAVELAND、
LUCUFIGUM辺り)に大別されると思うんですが、このバンドはどちらかというと後者寄りですね。
このバンドの場合、素晴らしいと思うのは、ペイガニズムの表現方法への貪欲さ。

他のペイガン/フォークメタル同様、民族楽器による叙情メロ、詠唱系男性Vo&祈祷師系
女性Vo、トライバルでパーカッシブなリズムなど「お約束」な部分はしっかり押さえてるん
ですが、このバンドはそこに留まりません。いかにもペイガン思想の地下プリブラがやりそうな
凍てついたトレモロと2ビート疾走、後期THE 3RD AND THE MORTALに通じる幽玄で
コンテンポラリーな雰囲気のキーなども取り入れてるほか、部分的ですが、民族メロの
素朴さが、シューゲイザー寄りブラックに通じる温かみをもたらしている所もあったり。

個人的には、「Memoirs」期のTHE 3RD AND THE MORTALに通じる音色を取り入れていながら、
THE 3RD〜が現代的な都市の風景を描いているのに対し、このバンドは土着的な世界観を
表現しているのが面白いと思いましたね。相当このシーンを研究し、咀嚼して自分のものに
しているんじゃないでしょうか。

音質はクリアながらギターがアナログ感ある歪み方で良いし、様々な要素を破綻無く、
ドラマティックに纏め上げる作曲能力、印象にしっかり残るリフなどの個々のパーツの
魅力など、どこを取っても上質で、個性的なだけではなくレベルの高い音だと思う。
個性を求めてペイガンメタルに手を出した人や、NEGRA BUNGET、HELLVETO辺りのファンにお勧めです。
Usher-to-the-ETHER 2009年11月3日(火)9時36分

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