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CHARGEPOINT / DECADENCE
前作『3rd STAGE DECAY』まで幾らか残っていた北欧デスラッシュの薫りがほぼ一掃され、乾いた音色で刻まれる
ササクレ立ったGリフに、良い意味で軽快に疾走するリズム、そして、ますます劇的に煽情度を高めたツインGと、
バンドが標榜する「メロディック・スラッシュ」サウンドに、より相応しい内容に仕上がった4thアルバム。
見目麗しい女性Voをフロントマンに頂く編成や、雄弁に「歌う」ツインG等、ARCH ENEMYと共通点の多い音楽性は
相変わらずながら、こちらの方が、時に女性らしさの感じ取れるVoの凶悪度は低く、デス・メタル特有の
ヘヴィネスや粘着性も薄いため、人によっては「ARCH ENEMYよか聴き易い」と感じられるかも。
(逆に音が軽過ぎて物足りないと思う人も多かろうが)
スピーディでアグレッシブ、尚且つドラマ性とキャッチーさも兼ね備えた曲調にメロディックなGが絡む、
このバンドならではの魅力がしっかりと刻印された逸曲①⑧が頭とケツを締める本編は、全8曲(+ボートラ1曲)収録で
40分弱とタイトに磨き上げられ、捨て曲の類は皆無。特に、強力なキメ曲に欠けた前作の反省を踏まえ、今回は
雄々しくも物悲しいメロディを纏ってドラマティックに疾走する必殺の名曲②も収録。メタル・ファンならこの1曲の
ために本作を買っても後悔はない!・・・と思うのだけど、どうか?(個人的には今年のベスト・チューン候補の1つ)
かなり出来が良かった前作から、更に大きな成長を遂げた1枚。バンドの最高傑作と言っても良いんじゃないでしょうか。