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GROND / NIHILL
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2009年発表の2nd。
帯によると、三部作の第2部となる作品らしいですね。

所属レーベルがあのHydra Head(XASTHURやKHYLISTが所属しているレーベル)のブラックという
だけで、暗黒で前衛的な路線だろうなぁ…と予想してしまいますが、正にそういう作風ですね。
漫画のベタ塗りの如く、真っ黒に塗り潰すようなノイジーなリフで情景を描写するミニマルな
スタイルで、DARKSPACEやSUN OF THE BLINDに近い路線。バンドサウンドではない、ノイズや
ドローンで聴かせるパートもある辺り、特にDARKSPACEに近い音だと思います。
尺の長さも10分超えが当り前ですし。

ただ、シンフォニックで神秘性・魔性を感じさせるキーボードを駆使するDARKSPACEとは異なり、
こっちはとにかくギターで黒い情景を描くタイプなので、その辺りは好みが分かれるかも。
個人的には、端々で聴かれる、前衛的な狂気を感じさせるパートは素晴らしいんですが、
音像だけで言うとDARKSPACEほどには「取り込まれる感覚」を覚えないかな…とも思います。
それでも本能的な恐怖のシグナルをそのまま表現したような2曲目、葬式ドゥームの絶望感を
ブラックの邪悪さに置き換え、DEATHSPELL OMEGAにも通じるどす黒さの渦巻く4曲目などは、
かなり良い線行ってると思いますが。

この手のブラック(DARKSPACE、SUN OF THE BLIND、PAYSAGE D'HIVER、ドイツのTRIST辺り)に
どっぷり嵌まっている人にはかなりお勧め。そうでない人、特にドローンに免疫が無い人には、
多少敷居の高い作品になっているかもしれません。
Usher-to-the-ETHER 2010年1月10日(日)23時24分

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