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BAPTISM BY FIRE / FREDERIKSEN-DENANDER
TRILLIONやTOTOでの活動で知られるファーギー・フレデリクセン(Vo)と、コンポーザーとしても
ミュージシャンとしても(ついでにプロデューサーとしても)傑出した才能を誇るトミー・デナンダー(G)とが
タッグを組んで'07年に発表した作品。ファーギー・フレデリクセン・ファンとしては、'95年に立ち上げられた
FREDERIKSEN/PHILLIPSに続く「ギタリストとのコラボ・シリーズ第2弾」としても楽しめる1枚、か?
で、その内容はと言えば、これがこの顔合わせに対するファンの期待に見事に応えるメロディアス・ハード/産業ロック路線。
TOTOのメンバーやSURVIVORのジム・ピートリックを筆頭に、名だたるミュージシャン連中が楽曲共作者として名を連ね、
客演もこなしているのだからクオリティが低いわけはないが、実際、洗練された哀愁と高揚感を伴うメロハー・チューンの
数々は捨て曲なしの名曲揃い。特に、力強く勇壮な雰囲気漂う①に始まり、アップテンポな⑥へと至るアルバム前半の
完成度の高さは本編のハイライトで、ファーギーの伸びやかな歌声と、分厚いボーカル・ハーモニー、それに絶妙な
フックラインが炸裂するサビメロを備えた②なんて「とにかく一度聴いてみて頂戴よ、お客さん!」としか
言いようがない素晴しさ。その前半に比べると、後半は楽曲の詰め込み過ぎが災いしてややメロディが弱く感じられる
場面も散見されるが、それでも質は十分に高いし、何より世が世ならビルボード・チャート上位に食い込んでも
おかしくなさそうな、爽やかでキャッチーな名曲⑨が収録されているので、決してつまらないわけではない。
哀愁のメロディを愛するHR/HMファンなら、聴いて損はないクオリティを誇る1枚じゃないでしょうか。