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ANIMAE DAMNATAE / CRYING BLOOD
2009年発表の3rd。
雰囲気系(空間系)のキーボードが、「雰囲気系」という領分を越えて派手に暴れまわる
シンフォニック・ブラック。キーボードの音色の選択のセンスは黎明期シンフォブラの妖しさを、
メロディの派手さやメタルとしての質の高さは現代シンフォブラのモダンさをそれぞれ
備えていて、昔からこの系統を好んで聴いている人にも、最近聴き始めた人にもアピール
出来る路線と言えそう。リフもしっかりしていて、キーばかりに頼り過ぎないアンサンブルも良い按配。
ただし、「鬼女」期のDaniを、更に喉を絞ったようなギーギーヴォーカルは壮絶で
個性的ではありますが、結構好みが分かれると思う。このヴォーカル、「鬼女」期のDaniを
越えるドMスロートの持ち主ですぜ(笑)。「苦虫を噛み潰したような」とは、本来表情への
形容ですが、ヴォーカルを聞いてこんな言葉が思い浮かぶとは思わなかった…。
この作品なら、例えばABGAIL WILLIAMS辺りのメタルコア好きにも受け入れられているバンドの
ファンにも、ブラック特有の妖しい雰囲気を楽しんでもらえるのでは。少しドラムにRAWな
響きこそあれ、クオリティは非常に高いです。ただ、GOTHMOG辺りもそうですが、このレーベルは
ジャケ横のバンド名のフォントを工夫して欲しいなぁ…。シンフォブラックっぽくない感じがするんですよね。