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LUSITANIAN METAL / MOONSPELL
'08年発売の2枚組DVD。ちなみにリージョンフリーです。
開けてみて「あれ?ディスク1枚しかない?」と思ったら、2枚重なって収納されていたという罠あり(笑)。
Disc1はポーランドでのライヴ映像、『The Antidote』までのPV集、インタビュー、ディスコグラフィー収録。
ライヴは概ね良し。一部でギターの音がハウリング未遂してたように聞こえてたのが残念です。
フェルナンドのボーカルは出だしで軽ーく不発だったりしますが、それ以外ではデスボイスもウィスパーボイスも、深いクリーンボイスも文句なしです。オーディエンスのノリも良かった。
よくある話ですが、PVは初期のものほどコケる傾向にあります。しかし彼らの場合、キャリアを重ねた現在でもよくイタい演出を見かけるってのが……。
Disc2は結成初期から『The Antidote』のツアーに至るまでのライヴ映像記録。または「フェルナンド・リベイロ生え際後退の記録」……すいません。
Disc1のライヴ映像並みにカメラアングルが良いのはごく一部。ほとんどは客席後方からの一点撮影、たまにステージ脇撮影、しかも画面も音声も粗いので、オフィシャルなのにブートのような映像です。初期のものともなると、これはもしやお友達に撮ってもらったのだろうか……と勘繰ってしまったり。
初期も初期、一番最初の映像に至っては'92年のリハ。正直、文化祭バンド(にしては老けてるけど)の体育館リハにも見えてしまいます。その2年後にはCradle Of Filthのサポートになってますが、この時はクレイドルも駆け出しで、Moonspellはそれに輪をかけて駆け出し。中途半端にダンサー演出入れてたり、フェルナンドがタンバリン持ってきたり、まだバンドの方向性が定まっていない様子でした。
(で、キャリアを積んだ'05年のツアーで再びクレイドルのサポートを務め、演奏中に小麦粉をぶっかけられるという悪戯に遭う様がクレイドルのDVDに収められてます)
音も画像もいまいちのままディスク1枚通して観賞、というのは初心者には厳しいでしょう。ただ、愛着があるバンドなら、こういう方向性模索中の頑張ってる映像も微笑ましく映るかもしれません。
Disc2の存在が、このDVDをそれなりにMoonspellにハマった人向けにしている所以か。