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BLACK FUTURE / VEKTOR
労作の割りにチープな印象が拭えないジャケット・アートワークや、70分に迫る勢いの長大過ぎる
収録時間に尻込みしつつ聴き始めた作品だったが、いやいや、これが素晴しいの何のって!
VOIVODやDESTRUCTIONといったバンドが比較対象に挙げられており、実際、首絞められた鶏の断末魔みたいな
Voはシュミーアを、理系の歌詞世界、プログレッシブでフューチャリスティックな雰囲気漂う
楽曲の数々はVOIVODを彷彿とさせる本作。それでいて敷居の高さを感じないのは、テクニカルな楽器陣が
生み出す張り詰めたテンションの高さ、複雑なテンポ・チェンジを難なくこなしつつ、タイト&キャッチーに
疾走するリズム隊、そしてフラッシーに弾きまくるだけでなく、楽曲にきっちりとフックを構築するGコンビの
素晴しい仕事っぷりゆえ。中でも、時にスリリングに絡み合い、時に劇的に重なり合うツインGは本作最大の
聴き所。特に、小爆発を何度も繰り返しながらクライマックスへと昇り詰めて行く10分以上に及ぶ大作④⑨は、
変則的に動き回る音数の多いGリフのカッコ良さといい、エキセントリック且つドラマティックな曲展開の妙といい、
心揺さぶられる激情に満ちたメロディックなGソロといい、このバンドの何たるかを端的に示す必殺の名曲。
その他の楽曲も押し並べて完成度は高く、前述した通り全9曲収録で70分弱というボリューミーな内容にも関わらず、
中弛みを殆ど感じさせない手腕は大したもの。(曲展開はもう少し整理した方が良かったと思うけどね)
ともあれ国内盤が出ていてもおかしくない、立派なクオリティを誇る1枚。つか今からでも国内盤出そうよ。
わはー、いつの間にやらVEKTORが!
僕にとって、2009年の裏のナンバー1作品はこのアルバムでした。
ジャケットを見る限り、どう転んでも国内盤なんて出そうにないマニアックな絵ではありますが、内容は最高です。
若手のスラッシュメタルバンドが出したアルバムでは、断トツで好きですね。クオリティも恐ろしく高い。若手の代表格になってほしいです。
プログレからの影響を存分に感じさせながらも、勢いを殺さず、走りまくって弾きまくって叩きまくって叫びまくって。
VOIVODとDESTRUCTION。この二バンドが銀河の果てで打ち上げ花火に興じているかのようなアルバム。
ある意味僕が夢に見たアルバムでもあります。おっしゃる通り、これはどこかへ転がり込んででも国内盤を出すべきですぜ。
この先が楽しみすぎるバンド。順調な活動を祈ります。