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SEVDAH METAL / EMIR HOT
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ボスニア・ヘルツェゴビナ(旧ユーゴスラビア)出身のミュージシャンというと、勉強不足ゆえミシャ・カルヴィン
ぐらいしか思いつかないのだが、このエミール・ホットなるギタリストもなかなかの逸材。
ジョン・ウェスト(Vo)にマイク・テラーナ(Ds)という実力派ミュージシャンのバックアップを受けて
制作された、本ソロ・デビュー作で披露されているのは、時に賑々しく、時に猛烈な哀愁を発散しながら楽曲を彩る
ボスニア/中央・東部地方発祥の民俗音楽「セヴダ」のメロディを大胆に導入した、スピーディでクラシカルな様式美HM。
特に、起伏に富んだ泣きのバラード⑥、エキゾチックなメロディを撒き散らしながら疾走する⑦、
そして女性Voの導入がドラマティックな効果を上げている、本編のハイライトたる大作ナンバー⑩といった楽曲は、
聴いているだけで東欧の寒々とした自然や街並みが目に浮かんでくるような、エミール・ホットの目指す
「セヴダ・メタル」なるサウンドが、高いレベルで表現された名曲じゃないかと。ジョン・ウェストと
マイク・テラーナのサポートっぷりもナイス。(ただ、ジョンはまた随分と声質が変わった印象)
音質がイマイチな点と、一部楽曲ではセヴダのメロディがチープに聴こえてしまう点は要改善なれど、
ともあれ、この人にはこの路線を極めて欲しい。目指せ第2のスティーヴン・アンダーソン(?)
火薬バカ一代 2010年4月29日(木)11時28分

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