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NEUTRALIZED / RAM-ZET
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2009年発表の4th。

変態系女性Vo入りゴシックとして、物凄く評価が高いバンドと聴いて購入。
…うん、確かにこれはぶっ飛んでますね(笑)。カラオケの採点で、音程をミスった所に
「?」マークが付くものがありますが、一つの展開が過ぎるごとに「何だ今のは!?」と
聴き手の頭に引っ掛かりを残していく変態的な曲調は、それを思わせるところがあると思う(笑)。
ただ、一流のバンドとして当然の事かもしれませんが…本当にカオスな音では無くて、
計算してカオスを演出しているような、確かな音楽性の高さがあるんですよね。

例えば、うねるギターリフや声楽的な美声をはじめ、様々な表情を見せる女性Vo、
パーカッシブで時にキャッチーにさえ聞こえるスクリームなど、各パーツはメタルとしての
真っ当なかっこよさがあると思うし、ギターやキーボード、ヴァイオリンによるメロディには、
EMPERORの後期や、Ihsahnのソロ作にも通じるような、狂熱に浮かされ悪夢を見ているような
神秘性があると思う。そうしたメロディを奏でている時のギターのトーンも、美しくてツボを
突いているんですよね…。

BURRN!の別冊では、SLIPKNOTの項目でメタルのパブリックイメージが、本来のそれより
「異形性」の方向に傾きすぎているという指摘がありましたが…もしそうなら、このバンドも
意外と売れる要素はあるんじゃないかと思う。一聴で「異形であること」「それを高い音楽性で
表現していること」が分かるこのアルバムは、そうしたパブリックイメージからメタルに
入った人にはごく魅力的に映るのでは。ただ、SLIPKNOTなどのような分かりやすい凶悪さでは
ないし、曲展開も複雑なので、ある程度根気を持って聴く事が必要かもしれませんが。

そういう訳で、雑誌を初めとしたメディアには、「異形性」を求めてメタルを聴こうとする人の
ために、ブルデスなどの凶悪な音楽だけでなく、こうした音も門戸として紹介しておいて
欲しいという作品。特に「異形性」を求めてプログレなどを聴いている人が、メタルに食指を
伸ばすには絶好の作品なのでは。
Usher-to-the-ETHER 2010年6月8日(火)19時2分

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