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ARISEN FROM THE ASHES / ONDSKAPT
2010年発表の3rd。
Terrorizer誌で10点中9点を獲得するなど、プレスでの評価も上々。
基本的な路線は、前作と然程変わりませんね。
展開やフレーズなどにメタルとしての基本的な質の高さがありつつも、ブラック特有の
どす黒く病的なムードもしっかり根付いている作風。メロディにそれは顕著で、聴くだけで
伏魔殿の最深部に取り込まれるような、グロテスクな威厳があるように思います。
このバンドはミディアムパートにロック的なリズムも積極的に取り入れてますが、
特にそういうパートでこのグロテスクなメロディが効果を発揮しているんですよね。
邪悪さや病的さを醸し出しつつも、どこか威風堂々とした雰囲気がある。
前作では様々な表現方法を使っていたヴォーカルが、威厳のある中音域のがなりメインに
なっているのも、この威風を更に強めてると思う。歌い方こそ纏まってきたものの、
相変わらず病に冒され苦しむような表現力があって素晴らしいです。
今回、前作と最も変わったのは音質ですね。
一般的なメタルと比べて多少ノイジーという程度で、大分クリアな音になってます。
ただ、前作はあのヒリヒリした音質によって、神経を冒していくような狂気が
演出されていたとも思うので…音質の向上は一概に進歩したとは言えないかも。
カルト嗜好な方には前作を、普通にエクストリームメタルが好きな方には今作がお勧め。