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ISA / SHADE (CANADA)
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99年発表の3曲入りEP。
05年に出たGEIMHREとのスプリットにも全曲収録されてます。

ネットでは、「SILENCER病/SORTSIND病/SHADE病」という言葉が生まれるほど話題になった
(と、このサイトに書き込みがあった)そうですが、そんな事を言われたらミーハーの血が
騒ぎます(笑)。まあ、ぶっちゃけ中古で安く落ちていたのを見つけて購入したんですが。
今なら、スプリットを探した方が見つけやすいかも。


内容ですが、カナダのバンドなのにブックレットで「True Nordic」を自称するだけの事はある、
90年代前半のノルウェーのブラックの空気感を上手く表現したような作品に仕上がってますね。
音像の中心に居座り、氷の礫が渦巻くような音像を提供するギターノイズ、そのギターによって
奏でられる寒々しい、という表現が陳腐に聞こえるほどの素晴らしいメロディ、RAWな音作りが
演出するアングラ感などによって、掛けただけで周囲の明度・温度ともにグッと下げるような音に。
時に昔のSatyrっぽく、時にAttilaっぽく聴こえるヴォーカルも、あの頃のノルウェーのバンドっぽい雰囲気で好き。

しかし、このバンドはリフが良いですね…確かに90年代ノルウェー産ブラックの名盤のトレース、
とも言える作風ですが、リフのメロディはその頃の超一流のバンド以上の繊細さがあると思う。
泣きすぎず、ミニマルすぎず、辛口すぎず、でも叙情性もあって本当に素晴らしい。
メロのセンスは当時のDARKTHRONEやDISSECTIONと張れます。ベースラインもかなりメロウですが、
それが聴きやすさだけでなく「カルト性」も際立てているのが凄いんですよね。

私的には、「RAWなメロブラ」と「プリブラ」の境界を示す好例だと思う。
このバンドは前者で、ミニマリズムや陶酔感ではなく、楽曲・フレーズの構成などが、
(暗黒趣味かつアングラ志向な)ドラマ性を重視しているという印象。SILENCERやSORTSINDは、
それぞれエクストリームメタル、プリミティブブラックとして高い質があったとは言え、
その狂気がもたらすインパクトが話題を集めていた部分は否定できないのに対し、このバンドは
曲のクオリティで話題になってると思う。90年代前半のノルウェー産ブラック特有の
薄暗い雰囲気、BEKHIRAなどのRAWなメロブラが好きな方には大推薦。
Usher-to-the-ETHER 2010年7月26日(月)0時48分

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